第五節 震災功績者表彰
(一)知事表彰
津浪の際、避難の警告、人命の救助、災害跡整理、救護医療其の他応急善後の措置に関し、特に功労あった左の団体並に個人に対し本県知事より、昭和九年三月三日付を以て盛謝状が贈られた。
団体
豊間根村青年団 豊間根村軍人分会
豊間根消防組 織笠村青年団
織笠消防組 山田町青年団
山田町軍人分会 山田消防組
大沢消防組 船越消防組
下閉伊郡連合軍人分会
下閉伊郡医師会
個人
〔山田町〕
沼崎ツイ、湊チヤ 内舘アキ 福士弘一 貫洞吉哉、藤岡淳子 甲斐谷セチ
〔大沢村〕
大川丑太郞 大川竹次郞 鈴木治平 鈴木仙吉、鈴木伝六、大川ソノ、福士六兵衛、柏谷寿 鈴木伝喜治 大川忠三郞 福士子々松 大川米蔵
〔船越村〕
金沢清吉
(二)県警察部長表彰
津浪発生以来、人命救助、屍体捜索運搬、復旧工事の応援、及び治安の維持等に従事し功労顕者なる左の消防組に対し、本県警察部長から金馬簾各一条の使用を認可され、その名誉を表彰された。
山田消防組、織笠消防組、大沢消防組、船越消防組
津浪発生の直後迅速に出動し、罹災民の救助、治安の維持、復旧事業の援助等に従い、最も功労あった左の消防組々員に対し本県警察部長より感状若くは功績証を援与され、其の名誉を表彰された。
山田消防組小頭 白土惣作 外十七名 船越消防組一等手菊池安治 外十七名
大沢消防組組頭 鈴木喜兵衛 外三名
(三)逓信大臣褒状
今次震災に際し海嘯襲来の報に接し、一身の危険の顧みず、急を警察官憲及電話加入者等に通報し、町民の避難を速かならしめた山田郵便局通信事務員沼崎ツイ、内舘アキ、湊チヤの三名に対し、夫々逓信大臣より褒状が贈られた。
褒状
通信事務員 氏名
昭和八年三月三日三陸地方震災ニ際シ海嘯襲来ノ報ニ接スルヤ一身ノ危険ヲ顧ス電話交換座席ニ止マリ急ヲ警察官憲及自局電話加入者等ニ通報スル等克ク機宜ノ措置ヲ講シ町民ノ避難ヲ速ナラシメタルハ一般職員ノ模範ト為スニ足ル
仍テ金参拾円ヲ援興シテ之ヲ褒ス
昭和八年七月十八日
逓信大臣従三位勲一等 南 弘
