農地の利用集積について
農地の利用集積とは、地域の農地の有効利用を図るために、認定農業者等の担い手に、「所有」「借入」「農作業受委託」により農地の利用を集約化することです。
農地分散のデメリット
ほ場間が離れているため、
- 機械運搬や移動に時間と人手がかかる
- 管理労働(水管理、畦畔除草等)に時間がかかる
1団地当たりの面積が小さいので、
- 機械の効率的利用が困難
- 大型機械での作業が困難
- ほ場に合わせた機械が複数必要となる
- ラジコンヘリ、直播等の新技術の導入が困難
結果、
- 機械償却費の増加
- 労働時間の増加
- 燃料費等の増加
- 経営判断等のための時間の創出が困難
- 合理的な作業体系の構築が困難
農地の利用集積のメリット
農地の利用集積を図っていくことは、担い手の経営規模の拡大につながるだけではなく、農地の利用権を交換することで農地の分散を解消し、農業経営の効率を高め、担い手等の経営改善にもつながります。これらは、地域農業の維持・発展のためにも重要です。
農地中間管理事業の推進に関する法律による貸借・売買
市町村が複数の農地の権利移動について一括して計画を作成し、県もしくは権限移譲された市町村が公告することにより、農地法の許可を受けることなく、農地の権利の認定・移転が行われる仕組みです。なお、これにより設定・移転された賃借権等は、法定更新が適用されず、存続期間の満了により農地は確実に返還されます。