巨大マッコウクジラの鼻の先端を見てください。
 私たちの鼻の孔(あな)は2つありますが、ハクジラの仲間の鼻の孔は開く寸前に左右が合体して一つになっています。マッコウクジラでは左側の先端に鼻の孔が開いています。潜水時には、この鼻道に冷たい海水を取り込んで脳油を冷却して固め、つりあい浮力を調節する働きがあると考えられています。また、長く深く潜水した後に浮上して来る時は頭を上にして来るので、体の先端部分に鼻孔が開いている方が都合がよいのです。このため、マッコウクジラの「潮吹き」は遊泳時には左斜め前方に向かって吹き上げるので、他のクジラと明確に区別できます。

灰色の肌に白いスジや丸いマークがついています。
 白く丸いマークはダイオウイカなどが食べられるときに抵抗した傷跡のようで、イカの吸盤の跡が残ったものです。白いスジは交尾をめぐる巨大なオス同士が争ってできた引っかき傷です。こうしたたたかいで勝ったオスが交尾権を獲得するといわれています。これをとってもマッコウクジラの不思議な生態がわかりますね。

巨大マッコウを見上げながら螺旋(らせん)状のスロープを降りていきます。
 深い海に降りていく設定です。この巨大マッコウは全体に灰色がかった体色をしていますがこれはモデルとなった巨大マッコウ(常設展示中)の実際の体色を反映したものです。そのお腹のあたりにツキノワグマのような半月形のマークがありますがこれはへその緒が切れる時にこの部分だけ色素が落ちたため出来た白い模様です。へそはこの白斑の前端あたりにあります。このうしろのふくらんだあたりに生殖器があり、メスではその両横、オスでは、後端付近の構に乳首(乳頭)がおさめられています。メスの乳頭は子育ての時(授乳)になると乳首を出して仔鯨に乳をあげます。