復興まちづくり情報

第三節 県の対策

目次

  1. (一)、新聞にみる対策状況
  2. (二)、緊急対策
  3. (三) チリ地震津波災害対策に関する陳情書

県でも災害対策本部を設置し全力をあげて災害復旧に力を入れている。その状況を新聞から拾ってみた。

(一)、新聞に見る対策状況

県、災害復旧に全力

空から資料集め

県は災害復旧に全力をあげているが、二十五日二台の自衛隊ヘリコプターに第一班(宮古以南)=小川副知事、菅原衛生課長ら三人、第二班(宮古以北)=吉岡総務部長、菊池世話課長ら三人が同乗、空から被害地視察と航空写真の撮影など被害資料集めを行なった。一方、災害対策本部では被害地の道路など関係方面と復旧対策の折衝に当たり、現地指導を行なっているが、二十五日午後五時までに沿岸各地の漁港、漁船、カキ養殖など水産関係や、道路、橋など土木関係、農産物の被害関係についてまとめる。二十五日午前の調べでは比較的耕作面積のせまい農産物の被害は少ないもようだが、水産関係にはかなり大きな被害があったようである。この調査資料や現地の写真をたずさえて、小川副知事を班長に各部から代表が二十六日夜上京、政府や国会に災害融資など各種の対策を折衝する。

復興にたち上がる

二十四日早朝仙台管区気象台から三陸沿岸に発せられていた津波警報は、二十五日午前四時四十分に解除された。大船渡市、陸前高田市はじめ、釜石市、上閉伊郡大槌町、宮古市、下閉伊郡山田町など津波激甚地を中心に被災者六千八百世帯は二十五日朝から倒壊家屋の後片付けなど雄々しく復興にたち上がった。地元市町村被災対策本部を中心に消防団員や地元民が中心になり、自衛隊岩手駐とん部隊八百三十人が応援している。なお二十五日午前十一時現在の県警本部の集計によると死者四十八人、行くえ不明十九人、負傷者二百六人、家屋の流失全半壊二千戸、床上床下浸水五千七百戸、被災者は三万人を越えた。

自衛隊も復旧作業

岩手郡滝沢村一本木の自衛隊岩手駐とん部隊は、二十四日午前六時に藤沢駐とん地司令を対策委員長とする津波救援対策委員会を設け知事の要請により二十四日には大船渡、宮古、山田、釜石、久慈に七百八人が、同部隊開設以来初めての宿泊準備を整えて出動、さらに二十五日は大槌町に百二十人が出動した。

現在同隊には施設隊ブルトーザー隊の百人と病人を残すだけで、全部隊あげて災害地の跡片付け、復旧作業に当たっているほか、宮城県船岡駐とん地の一〇三建設大隊八十三人、青森第九衛生中隊、同保安小隊四十人も二十四日に大船渡方面に出動した。

◇大船渡方面小林二佐、三百七十五人。◇宮古、山田方面堀井二佐、二百三十人。◇釜石方面小松崎二尉、九十五人。

◇大槌方面米谷二佐、百二十人。◇久慈方面、偵察隊八人。

(岩手日報 三十五、五、二十五)

“津波県会”を招集

三十日 復旧対策を審議

県は二十五日午後の緊急部長会議で津波対策の臨時県議会を三十日招集することにきめた。現在予定されている提出議案は災害救助法による災害救助の追加更正予算と公共事業に対する応急災害対策関係の二件で、財政当局は災害救助費については福祉課から災害対策は関費係各課から二十六日中に予算要求を受け、二十八日までに阿部知事査定を終わる。公共事業関係の災害復旧費は国の災害緊急査定を待たないと補助額がきまらないので遅れる見込み。なお会期は一日か二日間ぐらいの予定。

公共施設の被害16億

県の中間集計 三校の実習船が破損

県は二十六日夜小川副知事らが調査資料を持って災害復旧対策の陳情第一陣として上京するので二十五日夜から徹夜で被害額の集計に当たっている。二十五日午後十時まで判明したところでは水産、農林、土木、学校など公共施設に約十六億円の被害を与えている。これは個人住宅、商品、電気通信施設、鉄道などを含まないもので、これらの調査が終われば相当被害全額がふえる見とおしである。

△水産関係大型船が北洋漁業に出漁中だったほかカキ、ノリがほとんど収穫を終わっていたため水産関係被害は、漁港被害一億円を合わせ八億一千二百十一万円にとどまった。しかし夏漁最盛期を前に施設された大型定置網の四四%が破損流失、一億円の被害を出した。このほか種子カキを設置したばかりのカキダナが大半こわれ一億五千万円漁船が動力、無動力合わせて一億八千万円の被害を出すなど施設被害が目立っている。また県北沿岸のワカメ、コンブがかなり流失したと見られている。被害額次のとおり。

◇施設△共同施設六十五ケ所=三千三百六十万円△非共同施設五百二十九ケ所=七千四百五十万円◇漁船△動力船五百六十九隻=一億四千十三万円△無動力船千八百三十九隻=三千八百六十六万円◇養殖施設△ノリヒビ二万一千四百三十八件=八千九十二万円△カキダナ四千三百三台=一億五千七百四十五万円◇漁具△大型定置網六十六ケ統=一億五百四十万円△小型定置網百五十六ケ統=六千七十四万円△刺し網その他の漁具二百十一件=八百三十六万円。

△農林関係水田面積は比較的少ないが、田植え期を迎えた苗代が塩水の冠水を受け植え付け不能となった。また大船渡地方は暖地栽培として野菜栽培が盛んだが、イチゴ、タマネギ、ジャガイモなども塩水の被害が大きく、収穫時生産被害を含むと五億円程度の被害額が見込まれている。

△県教委関係小学生十人が死亡したほか小学生十八人、中学生十二人、合わせて三十人が負傷。住宅の全半壊流失、浸水の被害を受けた小・中高校の児童生徒数は七千二百四十五人におよぶ。また教職員関係では小学校教員一人が死亡、住宅の全半壊流失、浸水被災教員は六十七人となっている。教育施設の被害は、宮古市高浜小学校校舎が半壊したのをはじめ久慈高校の実習船“久慈丸”(七トン)が中破二十万五千円の損害をうけたほか宮古水産高校の実習船“鏡丸”(十九トン)が大破し三百万円の損害、また広田水産高校の実習船“広田丸”(三十三トン)も大破(損害額不明)するなど二十五日夕刻までにわかったものだけで一千百五十八万二千円の被害額に達している。

応急策に仮設住宅

恒久策は中央と折衝

県は災害復旧対策に全力をあげ、二十五日は小川副知事(災害対策本部長)吉岡総務部長らが自衛隊ヘリコプターに分乗し、現地視察を行なったが、二十六日は小川副知事が上京、政府や国会関係などに災害状況を訴える。被災者はようやく津波のツメ跡から復興に立ち上がっているが、県の強力な復旧対策をのぞんでいる。そこで小川副知事と本部こんごの対策で一問一答した。

問い ヘリコプターで災害地の生々しい実情を視察したわけだが印象はどうか。

答え まったくひどい惨状というほかない。宮古は高浜、赤浜を中心に人家が倒れ、耕地がつぶされ山田は織笠地区の被害が大きい。大槌は小鎚川沿いがいためられているが、釜石の富士製鉄専用岸壁が破壊されている。大船渡はゴッタ返していたが、陸前高田もかなりの被害で、とくに鉄道、道路の被害がかなり大きいようだ。二十五日中には各出先機関や関係方面から集めた被害調査がまとまるのでこの資料を基に恒久対策を検討するが、応急対策は十分とっており、人心の不安動揺を来さないよう望んでいる。

問い 水産関係の被害が実に大きいが、この対策はどうか。

答え 漁船の残がいや、ノリダナカキ養殖施設などまったく見るも無残なほどこわされている。また定置漁業の施設が流失しているがこれら漁具、資材を流失、破損した者に対する措置、カキダネの手配など十分やりたい。

問い 農産物はどうか。

答え 耕地面積が割合少ないので水産にくらべると少ないが、田植え時期に当たっていたので苗代に海水の入った箇所は影響が大きいようだ。したがって苗の補給は内陸部の協力を得て行ないたい。

問い 伝染病予防は応急措置としてもっと必要ではないか。

答え 医療対策は県のほか厚生省、自衛隊、日赤、国立関係病院などの協力を得て実施している。医療品の手配は大船渡地区を除いて現地調達が十分できる。自衛隊からは災害復旧、交通確保などの作業に積極的な協力を得ているが、衛生班も二十五日は東北方面総監部本馬衛生課長以下三十人の青森衛生中隊が大船渡、陸前高田で活躍している。また二十六日は自衛隊衛生学校予防衛生中隊三十五人が同地区で給水、防疫に当たるので万全だ。さいわい伝染病、破傷風の報告はない。厚生省からは社会局施設課厚生事務官佐藤重智、公衆衛生局防疫課厚生技官山本宣正の両氏が二十五日来県、指導に当たっている。

問い こんどの災害は公共施設よりも一般住宅や商店などに大きかったのではないか。その点住宅対策、金融対策でとくに配慮する必要があるのではないか。

答え たしかに道路、港湾、漁港などの公共施設より個人財産に対する被害が大きかった。このため調査にも苦労しているが、十分県として手を尽くしたい。住宅ではとりあえず仮設住宅をつくるかどうか検討しているが、尚明日建設省住宅建設課長、塚本麟太郞住宅金融公庫仙台支店長に二十五日大船渡、陸前高田地区を視察してもらった。跡片づけが終わり次第、班を編成し被災地全部を回り、住宅資金の関係を打ち合わせることになっている。また市中銀行に対する融資の道なども考慮したい。

問い 救援物資は順調に送られているか。

答え 大船渡、陸前高田以外は現地調達ができるので地元で直接当たらせている。物資は緊急にトラックで送っているが、一般県民からの寄贈も多い。なお大船渡、陸前高田はヘリコプターで輸送するほどの必要に迫られていない。

問い 恒久対策はどうするか。

答え 二十六日に私が上京し、調査資料を政府、国会などに提出し援助を折衝する。そのあと各部長がそれぞれ関係各省と交渉することになるが、具体的な要望事項は二十六日の部長会議で決定する。

県国会議員の災害地視察日程

〔東京支社発〕津波被害状況視察のため社会党は二十六日から視察団を派遣、また自民党もそれぞれ視察団を派遣することになったが、本県関係議員の県内視察日程次のとおり。

△小沢佐重喜氏二十八日夜水沢着、二十九日大船渡、陸前高田方面を視察△北山愛郞氏、山中吾郎氏、二十六日陸前高田、大船渡両市、二十七日釜石、宮古両市、二十八日盛岡市を経て青森へ向かう△鈴木善幸氏、二十九日まで各被災地を視察△野原正勝氏、二十七日夜七時半青森から盛岡着、二十八、九両日県内被災地を視察後宮城県に向かう

△谷村貞治氏、二十九日朝花巻着、二、三日県内視察。

被災地の再建のために社説

二十四日の朝の津波は、被害がわが国の太平洋岸全域にわたった点で、津波史上最大の規模とみられている。本県では大船渡警察署下で死者五十三人、行くえ不明九人、負傷者二百二人のほか、宮古、釜石両署下で、合計三人の負傷者を出した。人命に与えた損傷が、昭和八年の三陸津波には遠く及ばなかったのは、不幸中の幸であった。

しかし、物件の損害は、人口の絶対的な増加をはじめ港湾施設や漁船、漁具などが、当時と比べものにならないほど充実、または圧倒的に増加している現実から推して、人の被害に現われた数字で律するのは、少なからず早計だろう。正確な損害額は、県をはじめ関係市町村や団体の調査で、近く判明するはずである。また被災地の救護対策や復旧については、国家の責任において処理をされるよう、必要な措置がとられるのも当然である。けれども、気の毒な被災者に対する措置が緊急を要するのは、過去に起こった各種の災害の実例が、余すところなく教えている。

被災者の救護と被災地の復旧についてわれわれは県や各関係団体に対し、多くの注文を持っているが、大掛りな復旧はともかく当座の救護と応急復旧については、時を移さず早急かつ機動的な態度と、さらに被災者の皆さんの強い意思と友愛を希望してやまない。

まず被災者自身を頼れ

およそ大災害地にあっては、平常時では想像できない混乱がつきものになっている。住む家を奪われ、肉親や生活の手段を失った被災者の皆さんには、心から同情を惜しまないのであるが、途方に暮れ再起の方向失ったままでは、災害を克服できないのも、きびしい現実である。政府や県の救護や復旧対策は、過去の実例からみても当座の役に立つとは思われず、住民にとって最も身近なはずの市町村でも、万事が行き届かないのが通例である。結局は頼るのは被災者自身の強い意思と「遠くの親類よりも近くの他人」のたとえのように、隣保共助の精神が大切になってくる。

被災者の皆さんが災害を克服する気構えと、国家や地方機関をはじめ、全国各地の暖かい救護が相まって、郷土の再建が達成されなくてはならないが、まず当面の課題は、被災家庭の寝具、食料品ほか日用品の確保と環境衛生である。寝具食料品などは、現代の経済事情からみて応急手配によって、少なくとも心配がない程度の最低量が確保されるに違いない。衛生対策も薬剤事情などからみれば容易なように思われる。けれども、想像を超える津波のエネルギーにじゅうりんされた地域は衛生環境も想像以上に混乱している。

たとえば水にめぐまれすぎたわが国では、飲料水にしても水道設備や井戸が破壊されれば、さし当たって困るのは明らかだが、苦しまぎれに有害な水を飲んだり使ったりすれば、とんでもないことになりかねない。市町村当局や関係保健所は、応急対策として飲料水の調査や指導に万難を排した強力な措置が望ましい。

悪徳漢を完封しよう

水ひとつを例にとっても、救護と復旧について、被災地がかかえる問題はあまりにも多く同時に大きい。漁具を失って路頭に迷う漁民。漁船の復興に頭を悩ます船主、職場や働き手を失った人々など、被災地の当面の経済上の打撃からの立ち直りは、被災者の救護に次いで緊急な課題だが、これらをはばむ悪質な便乗行為は、絶対に排除されなくてはならない。

災害がにわか成金を作った例は昔から少なくないし、正当に誰にでも納得できる手段ならば、決して短兵急に排撃できないのはいうまでもない。けれども他人の災難につけこむ、暴利だけを追うてあいを横行させるのは、少なくとも平和と民主主義を尊ぶ現代の感覚ではないことを特に強調したい。

企業はもとより自由であって、物価も需要と供給の関係で変動があるのは、当然かも知れない。けれども文字通り寝耳に水の津波のために、家や肉親を失い、働く道を閉された人々が多く、そうでなくても暗くなりがちで困っている被災地で、自分のふところの本位のアコギな行為は、絶対に慎しんで欲しいし、警察当局は聞き込んだら、仮借なく取り締まってもらいたい。被災地の人々もそういう許しがたい行為を発見した場合は、いたずらにためらうことなく、警察に通報するなどのほかに、共同戦線で悪徳漢の横行を封じてもらいたい。救護や伝染病、あるいは盗難などの予防の必要はいうまでもないが、このような行為を封ずるのも、津波に痛めつけられた郷土の早期再建の道に通ずることを信じて疑わない。

(岩手日報 三十五、五、二十六)

補正予算計上か

与党に強まる 社党には警戒の色

政府は北海道、三陸地方を中心とする太平洋岸の津波災害対策として、さしあたり資金運用部からのつなぎ融資を行なう手続きをとったが、自民党内には、被害状況からみて、補正予算を計上すべきだとの意見が強まっている。政府首脳は早急に調整をはかり、その結論を出したい意向である。

このため、政府は二十五日午前十一時から関係各省の次官会議を開き、被害状況を中心にその取り扱いも協議するが、与党内の意見は“空白国会”打開の道を見いだすためにも、ぜひ補正予算を計上して、野党側を国会審議再開に同調させるべきだとの政治的配慮をしているので、その調整には苦慮している。

これに対して、社会党は、災害対策に便乗した国会審議の再開には警戒の色を深め、災害対策は予備費の計上など行政措置で十分足りるとして、補正予算計上に反対の態度を打ち出している。

しかし、政府、自民党があくまでも災害対策を理由に、補正予算計上を野党側に追った場合は社会党も拒否する正当な裏付けに乏しいので、国会審議再開と補正予算計上の間にはさまれて苦しい立場に追い込まれそうである。

政府はすでに二十四日、大蔵省の地方財務局を通じて被害市町村に対し、さしあたり資金運用部からのつなぎ融資を行なう手続きをとった。しかし、大蔵省では、いまのところ津波の被害は砂浜が多いため、田畑の損害や海岸堤防の被害はわりあい少なく、家屋も床上浸水程度で、被害規模は河川などの公共土木災害より、むしろ小規模なものにとどまるのではないかとみている。従って補正予算の必要はなく、予備費(本年度は八十億円計上=このうち台風災害五十億円=され、まだ一億二千万円しかつかわれていない)でまかなえるだろうとみている。だが年度初めでもあり、今後大きな台風災害が起こることを予想すれば、補正予算を組むことも仕方ないだろうといっている。

また現在まで報告されている被害の対策だけでも、各地で災害救助法が発動されている実情からみて、本年度の予備費八十億円は十分突破するだろうと推定している。そのため、自民党が補正予算計上を主張すれば、一応名目も立つので、組まざるを得ないだろうとみている。

一方社会党は、これに対して、明らかに国会審議再開を企図するための“便乗災害対策”だと批判的な空気が強いので、今後なお結論をだすまでには曲折があろう。

救援物資の運賃を減免

国鉄は、青森、岩手、宮城県下の津波被害者に対する救援物資などについて、次のように運賃を減免することを二十四日に決めた。

一、被害者に送る救援物資は、被害地の県知事、日赤支部長あての分に限り無料、期間は六月二十三日まで。

一、被害者が復旧用に購入する物資の輸送費は県知事、市町村長の証明書があれば五割引き。期間は八月二十三日まで。

盛高校に仮局を設ける 岩手電気通信部

岩手電気通信部が二十五日午前八時現在まとめた沿岸部の不通市内回線は千六百でうち半分の八百回線が大船渡局関係である。被害回線は電柱もろとも流失するなど最も大きかった。

津軽石―山田、釜石―吉里吉里、大船渡―盛岡、大船渡―高田間など百回線で、被害額は一億五千万円である。

岩手電気通信部は復旧の重点を大船渡にそそぎ、二十四日は徹夜で復旧にあたり、とりあえず盛高校に仮局をもうけ二五日午前中に警電、官公庁などの一日五十通話分を確保した。一般回線は盛高の仮局を大船渡局舎に移してから復旧にあたり、二十七日ごろ開通の見込み。津軽石―山田、釜石―吉里吉里両間は二十五日夕刻仮復旧した。

防疫に万全期す

県津波対策本部は二十四日津波被災地に派遣した阿部労政課長、河田土木部次長、小池農林部次長、細屋商水労部次長を班長とする四班の総合指導班を中心に現地の保健所と協力して、飲料水確保と浸水家屋の消毒など防疫に当たっているが、二十五日午前九時現在、対策本部への報告では水道が破壊されたのは大船渡市と陸前高田市で、そのほか大槌町が飲料水に困っており、大船渡市と陸前高田市には、加藤県衛生課水道係長を班長とする。水道指導班を派遣し、水道の復旧と飲料水の確保に当っている。また大槌町では各家庭の井戸など飲料水が泥水に汚染し、県にろ過装置器の発注を申請してきたが、県は早急には間に合わないので、現地保健所と連絡し、汚れた飲料水を塩素滅菌して消毒したうえ、一度煮て飲料に使うよう注意している。

一方、対策本部は浸水家屋や住宅街の消毒のため、二十四日トラック二台に消石灰を満載して被災地に急送、クレゾールなどは現地で調達させ防疫に万全を期している。

(岩手日報 三十五、五、二十六)

津波被害82億越す

副知事ら上京「特別立法」働きかけ

県災害対策本部は沿岸一帯を襲ったチリ地震津波の県関係被害状況を二十六日夜まとめたが、被害総額は八十二億三千三百二十六万二千円にのぼっていることが判明した。

小川副知事、川田土木部次長らは陳情第一陣として同夜この調査資料と写真をたずさえ上京したが、復旧対策として伊勢湾台風にとったと同様な災害復旧の各種特別立法を実現するよう強く政府、国会などに働きかける。

最終被害状況によると被災者総数は三万三千六百七十二人、六千七百八十三世帯におよび、死者は五十五人、行くえ不明八人、負傷者二百六人(うち重傷五十四人)に達し、物的損害は八十二億三千三百二十六万二千円となっている。

このうちもっとも被害の大きいのは個人住宅を含む建物で二十六億一千九百四十四万円、ついで漁船、共同施設、ノリ、カキなどの養殖施設、定置網などの漁業施設と生産面に影響の大きかった水産関係が二十二億八百九十四万七千円となっている。三番目は商工業および鉱業関係の十二億七千八百二十二万円だがこれは商店街の商品流失損害などによるもの。

そのほか土木関係が九億一千三万七千円、耕地四億五千六百五十万円などがあるが、農作物は塩害を受けた苗代、野菜など二億二千四十九万六千円の被害で、林産は二億四千三百二十四万七千円となっている。鉄道および電信、電話などの公用、公共施設は二億六千七百七十三万一千円、水道などの公営企業は二百八万円で、その他畜産関係三百三十六万円、教育施設二千三百二十万四千円が主なものである。

これらの災害に対し、県は応急対策と恒久対策を要望するが、こんどの災害復旧には新しい特別立法措置以外に抜本的な対策はないとして農林、水産、土木、厚生など全般にわたって現行災害法のなかで規定されている国庫補助率を増額し、災害事業の適用ワクを広めるなど伊勢湾台風と同様な特別立法を要望する。また差し当たって災害の現地査定を早急に行ない国の補助額をきめるよう要望するが応急措置として

△特別交付税の増額△公営住宅の国庫補助額を高率とし、地方負担額は全額起債による△公庫融資事務手続きの簡素化△救農土木事業の実施△塩害除去費の助成△被保護世帯に対する一時扶助費の増額。などを陳情する。一方恒久対策としては

△海岸保全事業の促進△自作農維持創設資金の融資ワク拡大△漁業共済制度の強化。などをあげ復興促進を働きかける。

水産関係がひどい

以下被害がとくに大きかった水産、土木、商工関係の内訳をみる。

◇水産関係 二十億一千五百六十二万七千円このうち共同作業所加工施設などの損壊が最も大きく、七億二千二百八十万円つぎは定置網百六十カ統など漁具被害が四億三百十万円、カキだなノリヒビ資材が三億六千八百九十万円、カキ種苗流失による生産被害が一億八千百万円、漁船が千九百六十隻の流失損傷で一億三千三百八十万円の被害。

カキ、ノリが収穫を終わり、生産被害は比較的少なかったが夏漁を迎えて建て込まれていた定置網や種苗をつけ終わったカキだな四千九百五十台が全滅した。また地域別に見ると大船渡がカキだな二千四百台、漁船二百三十八隻、漁具五百九十の損失を出し、六億四千五百十万円で圧倒的に多く、次いで山田町の三億七千万円、陸前高田の二億六千万円、宮古の一億六千万円などとなっている。

◇土木関係 漁港施設を含め六億六千六百七十万六千円。うち県工事は五億二千一万円、市町村工事は一億四千六百六十九万六千円。施設別では道路の損壊が三十二件三億一千万円、漁港しゅんせつ工事の埋没や護岸決壊が六十九カ所一億九千万円。

このほか一般港湾被害五カ所七千万円、河川護岸崩壊十六カ所五千七十万円、海岸堤防決壊四カ所三千万円、橋梁の流失損傷が八橋八百万円となっている。道路被害では沿岸を縦に結ぶ二級国道八戸・仙台線が十五カ所で決壊するほか、災害町村を走る主要幹線はほとんど寸断された。また大槌川など沿岸河川は津波のため増水逆流、七橋が流失久慈港はじめ、八木、釜石の各港がしゅんせつ、物揚場などに被害を受け、漁港施設は小規模被害ながら六十九カ所に損害を出している。地区別では陸前高田、宮古が二億円程度の被害を出したほか大船渡が、一万トン岸壁前面の九メートルしゅんせつが埋没するなど二億円近い被害となっている。

◇商工関係 事業所の被害は十七億四千五百二十万円。このうち工鉱業が施設、原材料、製品を合わせ二百七十事業、六億六千五百三十万円、商業が千三百二十四店十億七千九百九十万円になっている。工鉱業被害の主なものは小野田セメントがモーター三百五十台を冠水八千万円釜石製鉄の桟橋が係船との接触で傾むき一億円の被害となっている。

なお商業関係は大船渡はじめ被災市町村の商店街の店舗被害で店舗の損かい、商品の損傷など非常に多い。このため大船渡では商工被害十三億円、山田が三億円に及んでいる。

福田農相ら来県、被災地視察

災害地視察のため福田農相、楢橋運輸相、渡辺厚相、村上建設相らが二十八日から二十九日にかけ来県、大船渡、陸前高田地区を中心に視察する。日程次のとおり。

△福田農相=二十八日から気仙沼市から本県入りし、大船渡、陸前高田、釜石の各地区を視察し花巻から帰京する。

△楢橋運輸相=二十八日急行「おいらせ」で仙台着、宮城県庁で事情を聞いたのち自動車で塩釜石巻、志津川、豊里から気仙沼、陸前高田市まで視察、仙台に引き返して一泊、翌二十九日飛行機で帰京する。

△渡辺厚相=二十六日午後十一時上野発急行“おいらせ”で仙台に向かい、二十七日自衛隊のヘリコプターで宮城、岩手両県下の災害地を視察、同夜帰京する。

△村上建設相=二十九日来県予定。

県福祉課、陳情を依頼

小川副知事は津波の復旧対策を政府に陳情するため、二十六日夜七時三十分盛岡駅発上り急行おいらせで上京したが、県福祉課は小川副知事に次の陳情を依頼した。

△三十四年の風水害の場合に実施した特別措置法と同様、社会福祉施設の災害復旧費、母子福祉資金に対する貸し付け費、低所得階層に対する世帯更正資金貸し付け費などについて特別立法措置を講ずること△被害家庭と地域住民の復旧事務にともなう保育児の増加について、児童福祉法による児童措置費の特別徴収基準を設定。措置費の国庫負担の増額、臨時保育所の設置に対する国庫補助など△生活保護法による被保護世帯と被災により生活保護を受けなければならない世帯の増加について特に一時扶助費増額の特別配慮。

本県に8600万円災害救助交付金

厚生省は二十五日津波被害の多い北海道、青森、岩手、宮城、三重五道県の災害救助法にもとづく災害救助費の国庫負担分概算交付額を決めた。二十六日大蔵省と協議、一両日中に関係県に概算交付する同省の概算内容と五道県の災害救助費貸与見込み額は一億九千三百四十五万円にのぼる。それに対する国庫負担額一億一千百五十八万六千円になり、このうち北海道関係が少ないので、交付しないで四県にだけ概算交付する。関係分救助費と国費負担額次のとおり。

岩手 八千六百万円、六千二百三十五万六千円。

(岩手日報 三十五、五、二十七)

チリ地震津波の被害と教訓

まず万全の予報態勢 “心”にも防波堤持て

二十四日午前三時半~四時半にかけて、三陸に津波が襲い、本県沿岸に昭和八年の津波以来の大被害を与えた。津波の原因は気象庁の発表によると、二十三日午前四時十五分に南米チリで起きた地震波が、まる一日かかって太平洋を渡り、本州の北は北海道から南は九州までを洗ったもので、盛岡地方気象台宮古測候所の検潮器によると、第一波は午前二時四十七分で第三波の三時五十四分に大きく押し寄せ、続いて第四波が四時三十四分に第三波よりやや大きい最大波高が記録されている。

余波は二十五日未明まで続いた。波高については詳細な記録を地方気象台で調査中だが、大船渡、高田方面は基準水面から五メートルで、昭和八年当時より一メートル以上高いが、他の地方は四~二メートルで昭和八年より一メートル前後低かった。いままでの三陸津波と違うのは地球の裏側にある遠いチリからの地震波のため、チリ方面に向いた湾奥がもっとも強い影響を受けたとはいえるが、反射が複雑なため、いちがいには規定されないようだ。

被害のひどかったのは大船渡市大船渡町全域、陸前高田市、気仙町、小友町、高田町全域、釜石市の浜町、東前町、大町、只越、松原須賀通り、鵜住居両石、唐丹町本郷、小白浜、上閉伊郡大槌町の安渡、雁舞堂、下閉伊郡山田町の織笠、大沢、宮古市の高浜、金浜、津軽石、九戸郡野田村、久慈市湊地区、種市町八木などで、とくに大船渡、陸前高田市、大槌、山田両町は全住民の三分ノ一近くが被災した。

津波来襲の模様は大船渡市の場合を例にとると、ようやく東の空が白みはじめた午前四時半ごろ大津波が押し寄せ、一瞬にして家屋はつぶされ、押し流され二十トン以上の漁船が一万メートル岸壁を乗り越えて約千メートル離れた盛高校前まで押し上げられ、バスは波に押し倒されるという惨状だった。この大船渡町を中心に死者五十五人、行くえ不明六人、負傷者三百七人(うち重傷三十人)に達し、被災世帯は六千七百五十八、被災者三万四千九百五十八人に及んだ。また国鉄大船渡、山田、八戸線は不通となり、電信電話は途絶え、電灯が消えたり、水道が破壊されたりした。

県は二十四日午前六時ごろ厚生部長室に津波災害救助隊本部を設けて、大船渡市、陸前高田市、宮古市、釜石市、大槌町、山田町の六地区に災害救助法を発動し、自衛隊岩手駐とん部隊の応援で、死者、負傷者の収容、被災者の救援、災害の復旧に当たったが、被害が大きかっただけに、二十八日までに人命救出と食糧、衣類の支給、防疫がようやく手配がつき交通、通信網がやっと回復したという状態で、仮住宅建築、つなぎ金融、土木復旧はこれからという段階だ。

こんどの津波は第一に地震の前ぶれがなかった―実は気象庁ではチリ地震を観測していたのだが、津波になろうとは考えず、警報を出さなかったため、避難が遅れた点が指摘される。仙台管区気象台で津波警報を出したのは津波が襲ったあとの午前五時十七分だった。気象庁がいっているように地震や津波についての国際協定が必要だし、国内観測も充分されなければならない。宮古測候所は検潮器がロボット速報できる装置だったら、いち早く津波を察知できたろうにとくやしがっている。津波予報態勢を三陸沿岸民は学界や政府に強く訴えねばなるまい。第二には津波への備えと心構えが甘かったことである。津波への備えは防波堤であり、危険な低地への住居を建てないことである。この点で大船渡市の工業都市計画は再検討されなければならないし大槌、釜石など被害にかかっている住居は津波後に建てられたものが多かった点は反省を要する。また大船渡市の住民は不意打ちだったといっているが、たしかに地震の前ぶれもなく、不意打ちには違いなかったが、昭和八年の津波の洗礼を受けている地区では、漁師などが引き潮をみて津波の危険を知り、いち早く避難警報を出して人命だけは助かっている。日ごろの津波警報伝達、避難訓練が役立ったことは災害へ対処する“心構え”の大切さを改めて教えた。

県の津波災害対策

いち早く救助本部 今後は生業資金など

チリ地震津波は総額八十二億三千三百万円にのぼる大被害を残して去った。戦後の本県災害史ではアイオン、カザリン両台風にまさるとも劣らない大規模なもので、沿岸被災者を悲しみのどん底に突き落とした。とくにこんどの災害は零細漁民と、中小商工業者の個人施設、財産の被害が大部分を占めているだけに復興には行政当局者の行き届いた対策が必要なわけである。県は災害が発生した二十四日朝、災害救助法に基づく災害救助総本部を設置し緊急手配を行なったが、二十七日からは災害対策本部を設置し、これに吸収、復興対策へのり出した。災害発生の二十四日からとった県の対策をみると次のようである。

△災害救助対策本部の設置=二十四日午前六時災害発生と同時に災害救助法に基づく災害救助隊本部を厚生部長室に設置した。

△総合指導班の編成派遣=災害現地の情報収集と出先機関の連絡調整のため、四班編成で現地に派遣。

△災害救助法の適用=二十四日午前十一時三十分大船渡、陸前高田、宮古、釜石、山田、大槌の六市町に、災害救助法を適用した。

△避難所の設置=大船渡市は大船渡小ほか四カ所、宮古市は鍬ケ崎中ほか五カ所、釜石市は嬉石高台ほか四カ所、山田町は八幡神社ほか七カ所、大槌町は大槌小ほか三カ所に避難所を設置した。

△自衛隊の災害地派遣=知事は岩手駐とん部隊、仙台船岡建設大隊、青森衛生中隊、仙台方面総監部に派遣を要請し、総員七百九十三人が障害物の除去、道路の復旧作業、防疫作業に活動、また岩手駐とん部隊が自発的に百五十四人出動。

△救助物資の調達および輸送=緊急調達で大船渡、陸前高田の地区に毛布四千三百枚、シャツ一万三千五百点、大槌、山田地区に毛布六百枚を緊急輸送した。宮古地区では現地調達をし、宮古市に毛布二百枚、その他二千百点を支給。

△CAC(日本キリスト協会)救助物資の手配、輸送=CAC救助物資の配分を厚生省を通じて関係団体に要請し、自衛隊の協力で東京から松島飛行場まで輸送、さらに現地まではヘリコプター輸送。この物資は毛布三千三百六十ポンド、乾パン二千七百食、衣料品九千二十五ポンド。

△日赤による救援物資の輸送=二十五日から二十七日までに毛布千五百十七枚、タオル七千余点の輸送を完了し、さらに救援品はふとん百枚、かん詰など多量に輸送されている。

△応急仮住宅の設置および修理=住宅被害の多い状況から住宅確保を重点とし、二百五十三戸を建設。

△こんごの対策=被災世帯の実体判明と並行し、学習品の給与、生業資金の貸し付けなどの手配を進める。

△その他=医療救済、防疫、水道給水対策。

以上は緊急救助措置としてとったもので、あわせて小川対策本部長(副知事)らが二十六日上京、関係各省に伊勢湾台風の際とったと同様な特別立法で措置するよう要望した。

ところでこの災害はまったく不意をついたものだけに、いち早く救助隊本部を設けて対策に当たり、総合指導班を派遣するなど、従来の災害時には見られないスピーディーな措置となった。しかし各部の連絡調整がとれず命令系統に統一化がとれない事態があった。また本部の仕事に手なれている福祉課が、今回は災害救助法発動地区が六地区にも及んだ関係で、それらの事務に従い、不慣れな他課が当たったので、支障をきたしたことは否定できない。このため、たとえば被災者がのどから手のでるほど待っていた救援物資が発生当日の午後三時過ぎになって県庁を出発するといった事態もあるなど、混乱を生じた。

二十七日からは災害対策本部が設置され、各部課から二人が委員となって事業に当たっている。したがって各部の連絡調整も十分でき復旧対策を中心とした措置をとることになっている。

(岩手日報 三十五、五、二十九)

単独でも立法化 村上建設相談

チリ地震津波の被害を視察中の村上建設大臣は、三十日正午、大船渡市を経て釜石市と上閉伊郡大槌町の被災地をみて帰京したが、釜石市役所で記者会見し、復旧予算の審議に野党側の協力が得られない場合は単独でも国会の承認を求め立法化したいと次のように語った。被害は予想以上にひどい。行政措置だけでは農漁家中小企業などは立ち上がることが出来ない。伊勢湾台風の場合と同じ特別立法が必要で、災害復旧だけに与野党の別がないと思うので、野党側の協力を求め、国会にはかりたい。しかし最悪の場合は単独でもこれを承認してもらう考えだ。

復旧に県の総力津波対策県議会

二百六十戸を建設

救済三件可決 二億四千万円

チリ地震津波対策を審議する臨時県議会は会期一日間の日程で三十日開会した。本会議では冒頭、全員起立して犠牲者に対する黙とうをささげ、阿部知事から復興に全力を尽くす旨のあいさつがあり、ついで小川災害対策本部長(副知事)からは九十八億円にのぼる被害状況の説明が行なわれた。このあと二億四千万円の応急対策費ならびに災害救助費など三件の議案を満場で可決し、また発議案として既報のような災害復旧対策に対する意見書を可決、関係当局に提出することにきめた。開会後、山崎議長、米谷副議長のほか、沿岸選出十二議員は県側の吉岡総務、柏木商水労、柿土木各部長小池農林、鈴木衛生各次長らと合同で、午後七時三十分、盛岡駅発急行「おいらせ」で陳情のため上京した。

県議会本会議

本会議は午後一時二十分開会。全員起立して犠牲者に対する黙とうをささげた。ついで阿部知事から臨時県議会招集のあいさつとしてチリ地震津波による被害金額は九十八億九百万円に達し、さらに死者五十五人を数えたが、これらの犠牲者のめい福を祈りたい。県は四市二町に直ちに災害救助法を発動し、応救対策をとった。県はできるだけ早急に災害復旧対策を講じるが、政府の強力な救援施策も必要なので、各種特別立法を制定要望し、対策に手ぬかりないよう措置したいと述べた。このあと小川災害対策本部長(副知事)が災害状況と応急対策を報告した。ついで山崎議長から諸般の報告のあと会期を一日間と決定、提出議案を一括議題とし、吉岡総務部長から提案理由の説明が行なわれ、委員会に付託することを決定、議長を除く全員で災害対策特別委員会を設置し、審査のため同一時五十五分休憩。同四時十二分再開、山本商水労委員長、白木沢災害対策特別委員長から付託議案の審査報告が行なわれ、質疑ののち採決にはいり全員で可決、ついで発議案を原案通り可決、被害災関係議員を代表して鈴木八五平氏(自民)から県の救援措置に対する謝辞が述べられ、同四時三十七分本会議を終わり、閉会。

四議案も可決

可決された議案つぎのとおり。

△財政再建計画の変更△三十五年度歳入歳出迫加予算△県立水産高校実習船兼指導船岩手丸の売却および建築工事の請負契約の締結に関する承認△津波による災害復旧対策について各派共同提案による発議案。

応急住宅に二千五百六十万

可決された応急対策費と災害救助費のおもなものはつぎのとおり。

△災害救助費五千五百八十九万五千八百円△避難所設置費十六万五千二百円△炊きだしその他食品の給与費百七十二万四百円△被服寝具その他生活必需品千百三十三万六千百円△救出捜索費五万六千五百円△埋葬一万一千円△学用品の給与五百二万二千五百円△障害物除去六十一万円△応急仮設住宅の設置二千五百六十七万六千円△災害被災者に対する生業資金二百七十六万円

◇津波災害対策費 一億八千六百六十三万六千四百円△警察用建物復旧修繕料八十三万一千八百円△大船渡港務所応急修理費十二万四千円△河川等災害復旧事業費千六百万八千円△県単災害復旧事業費四百五十万円△道路橋りょう等災害応急対策費七十万円△久慈丸復旧費二十万五千円△種市丸復旧費五万円△広田丸復旧費百五十万円△鏡丸撤去費五万円△伝馬船建造費二隻九万円△水産加工場建物復旧十万三千円△伝染病予防対策費六十四万三千三百円△被災農家の営業資金借り受けを円滑にするための県信連に対する金融準備積み立て金二千万円△農作物種苗対策費二百三十万六千円△被災中小企業者の復旧資金借り受けを円滑にさせるための商工中金に対する金融準備積み立て金四千万円△被災漁業者の復旧資金借り受けを円滑にさせるための信漁連に対する金融準備積み立て金八千万円△林野対策費十八万八千四百円△農地および農業施設の応急復旧事業費千百六十万六千円。

沿岸議員議場を、制す?

一カ月ほど前、東京でカゼのとりことなって静養していた阿部知事が、津波臨時県議会に久しぶりの顔を見せた。壇上に立った顔はツヤがなく、やつれ気味。閉会後、県議諸氏がお見舞いの言葉を述べていたが、健康上ばかりでなく、岩手丸臨時県議会や、津波県議会など五月中に二度も県政上ありがたくない臨時県議会が続き、渋い顔だった。

この日の議会は沿岸議員デーといった感じ。議長はもちろん宮古選出の山崎議長だが、災害対策特別委員長は大船渡選出の白木沢純三氏、副委員長は久慈選出の岩城惣一郎氏といったぐあい。質問も沿岸議員の独壇場で、選挙区向けの被災状況に対する措置をたずねるものが多かった。最後に被災地議員を代表して大船渡選出の鈴木八五平氏が県ならびに議会を通じて援助に対する謝辞を述べたが、災害県会らしく黙とうに始まり謝辞に終わるといった近ごろめずらしい議会風景だった。

津波被災地のお見舞いとして県東京事務所には各方面から義捐金が寄せられているが、天皇、皇后両陛下のお見舞い金一封をはじめとして愛知、長崎県知事などが主なところ。愛知は昨年伊勢湾台風でひどい目にあい、長崎は日本の台風銀座といわれるだけに、天然の災害にはことさら敏感なのか復旧の激励とともにこんごの参考にと、地元の復旧資料をそろえ県関係者もすっかり感激している。(この項東京支社発)

災害対策特別委

県税の減免措置

県側答弁六月県会に出す

災害対策特別委員会は午後二時五分から開かれ、委員長白木沢純三氏(自民)副委員長岩城惣一郞氏(無所属ク)る互選、県議会から派遺された津波調査班△第一班(大船渡、陸前高田地区佐藤亦助△第二班(釜石大槌地区)岩持静麻△第三班宮古山田地区)山本徳太郞△第四班(久慈地区)金子太右衛門の各氏から報告が行なわれ、審議にはいった。おもな質疑次のとおり。

岩城惣一郞氏(無所属ク) 被災者に対する県税の減免措置を考えているか、また仮設住宅はどの程度建設するか。

吉岡総務部長こんご国税の減免措置がとられるものと考えられるので、この見とおしがつき次第、六月定例県議会に提案したい。減免率は被害実体をとらえ国税と調整して慎重に検討する。

伊藤福祉課長災害救助法では流失、全壊戸数の三分の一を措置することになっているが、現地の要望を聞いて十分配慮した。大船渡百十五戸、陸前高田四十五戸、大槌二十七戸、山田四十三戸、宮古二十九戸計二百五十九戸を建設する。

鈴木八五平氏(自民) 系統金融を受けることのできない一般被災者に対する資金手当はどうか。

伊藤福祉課長生業資金二百七十六万円を用意し、一世帯一万二千円を限度として貸しつける。また国民金融公庫などにも話し合いを進めており、五つの制度を合理的に活用して遺憾のないようにしたい。

(岩手日報 三十五、五、三十一)

(二)、緊急対策

県は五月二十四日午前四時五〇分、災害発生の情報により直ちに本部関係者を非常召集し、厚生部長室に副知事を本部長とする災害救助隊本部を設置し、情報収集並びに対策にあたり、午前十時、情報並びに現地出先機関の連絡調整のため総合指導班を現地に派遣した。宮古(山田)方面の担当は川田土木部次長以下四名があたった。

二十四日午前 一時三十分、大船渡市、陸前高田市、釜石市、宮古市、大槌町、山田町に対し災害救助法を適用することを決定し、厚生省に報告、日赤における救護活動、自衛隊派遣等の依頼手配をした。

災害救助法発動とともに被服、寝具、その他の生活必需品を調達、急送給与するほか、応急仮設住宅の建築、住宅の応急修理について建築課に施行依頼、学用品等の給与並びに手配をした。また、同法に基く生業資金二一四件、総額二百五十六万八千円の貸付を行った。

義捐金品については全国各地各層より贈られ、更に県内においてはNHK、岩手日報、ラジオ岩手、県共同募金会会、県社会福祉協議会、日本赤十字県支部の六団体が主唱し、救援運動を実施したことなどにより、多数の見舞金品が寄せられ、これを日赤と協議し、知事あての慰問品については協力部より、義捐金については知事から被災地へそれぞれ配分された。内容については次の表の通りである。

緊急対策一覧表

総務厚生部 部長(玉村厚生部長) 副部長(鈴木厚生部次長)
班別 隊員 分担業務 実施事項
総務班 福祉課全員 一、各部、各支分隊との連絡調整
二、中央、地方協議会、厚生省他県自衛隊等の連絡
三、緊急救助の予算編成、県庁各部局との連絡調整
四、現地指導所及び東京事務所開設準備
五、公用令書の発行
一、災害救助隊本部の設置
五月二十四日午前四時五〇分、災害発生の情報により直ちに本部関係者を非常召集し、厚生部長室に副知事を本部長とする災害救助隊本部を設置し、情報蒐集並対策に当る。
二、総合指導班の編成派遣
午前一〇時情報並に現地出先機関の連絡調整のため左記のとおり総合指導班を現地に派遣する。
第一班九戸郡方面班長阿部労政課長外四名
第二班宮古市方面〃川田土木部次長外四名
第三班釜石市方面〃小池農林部次長外四名
第四班大船渡高田方面〃細屋商水労部次長外四名
三、災害救助の適用
関係各支隊、分隊、並に県警、気仙沼市役所等の諸情報に基き、五月二十四日午前十一時三〇分大船渡市、陸前高田市、釜石市、宮古市、大槌町、山田町に対し災害救助法を適用することに決定し告示並に厚生省に報告同時に東京事務所を開設し、更に日赤における救護活動、自衛隊派遣等の依頼手配をした。
四、罹災者、住家等被害状況(別紙(1))
救助班(伊藤福祉課長) 同右 一、救助資金の措置について関係機関との連絡
二、法による救助物資、資金の企画調整
三、法による扶助金、実費弁償の支払
四、義捐金、見舞金品の管理
一、災害救助法発動とともに被服、寝具、その他生活必需品を調達急送給与するほか、応急仮設住宅の建築、住宅の応急修理について建築課に施行依頼、学用品等別紙(2)のとおり給与並に手配した。
なお、同法に基く生業資金二一四件、総額二、五六八、〇〇〇円の貸付を行った。
二、義捐金品の受付並に配分
義捐金品については、全国各地各層より贈られ、更に県内においては、NHK、岩手日報、ラジオ岩手、県共同募金会、県社会福祉協議会、日本赤十字県支部の六団体が主唱し、救護運動を実施したことなどにより、多数のお見舞金品が寄さられたので、これを協力部(日赤)と協議し、知事あての慰問品については協力部より、義捐金については知事から被災地へ夫々配分した。(受付並びに分配状況は別紙参照のこと)

自衛隊災害派遣状況

五月二十四日被災各地の情報に基き自衛隊の出動を要請することに決定、ただちに知事より陸上自衛隊岩手地方連絡部長経由岩手駐とん地司令に対し各被災地に自衛隊派遣方を要請した。

以後の分を含めた出勤状況は次のとおりである。

(イ)大船渡市 派遣延人員 五、四九三人 応急復旧並に防疫作業 岩手駐とん部隊(予防衛生隊を含む)

(ロ)陸前高田市 派遣延人員 一、六二五人 応急復旧並に防疫作業 岩手駐とん部隊(予防衛生隊を含む)

陸前高田市 派遣延人員 一九、五七〇人 防潮堤復旧作業 青森第九混成団

(ハ)大槌町 派遣延人員 九三七人 応急復旧並に防疫作業 岩手駐とん部隊(予防衛生隊を含む)

(ニ)山田町 派遣延人員 二、〇三六人 応急復旧並に防疫作業 岩手駐とん部隊(予防衛生隊を含む)

(ホ)宮古市 派遣延人員 三四五人 応急復旧並に防疫作業 岩手駐とん部隊(予防衛生隊を含む)

(ヘ)釜石市 派遣延人員 二五〇人 応急復旧並に防疫作業 岩手駐とん部隊(予防衛生隊を含む)

計 三〇、三五六人

以上のほか、被災地用支援苗輸送、児童用教科書輸送等のためにも要請した。

陸上公安部 部長(県警本部長)

別添「災害警備活動の概況」参照のこと。

消防部 部長(玉村厚生部長) 副部長(桑島消防課長)
班別 隊員 分担業務 実施状況
総務班 消防課員 一、市町村消防との連絡
二、消防情報の蒐集
三、他部及び支隊との連絡
四、関係機関との連絡
五、水防団との連絡
六、警察との相互応援協定
上のほか
一、災害情報を救助隊本部に連絡
二、津波来襲前の警報伝達状況調査
指導班 同右 一、消防団に対する指導連絡
二、消防施設保全指導
三、消防機械器具の整備
四、消防団の出動指示
五、死体の捜索及び運搬
六、消防機械工場との連絡
一、被災地消防団の作業指導のため、消防課長、教養係長、高橋主事を派遣
二、三町村消防団に対し応援出動方手配
三、浸水ポンプの応急修理を互光商会に連絡
四、死体捜索業務指示
衛生部 部長(玉村厚生部長) 副部長(鈴木厚生部次長) 副部長(菅原衛生課長)
班別 隊員 分担業務 実施状況
総務班 衛生課員 一、各班との連絡
二、情報の蒐集交換報告
三、一般庶務
同上
防疫班 同右 一、防疫計画の策定指導
二、防疫班の派遣指導
三、集団応急収容施設の防疫指導
一、総合指導班四ケ班に各一名づつの防疫指導員を配置し状況把握並に出先機関の業務推進に当らせた。
二、他地区保健所員を急派し、防疫作業を行わせた。
三、伝染病予防法に基く、そ族昆虫駆除地域に指定し駆除作業を行わせた。
清掃班 同右 一、市町村の清掃作業指導 一、被災地に対し、バキュームカー延一九三台、トラック延一八三台、人員一、二三二人をもってゴミ処理及びし尿吸収を行った。
医療班 医療局員 一、救護計画の策定
二、救護班の編成指示運営
三、現地救護所及び助産所の設置並に運営指導
一、災害発生と同時に日赤支部、国立盛岡療養所及び医療局に対し救護班派遣を要請、一九コ班八九名を派遣、取扱患者一、一一六名
二、県立気仙病院の要請により、血清急送
給水班 衛生課員 一、応急飲料水の消毒指導及び給水車、ろ水機の派遣
二、被災水道の修理復旧指導並に応急修理用資材の確保
一、大船渡上水道配水管流失部分復旧工事
二、陸前高田市簡易水道配水管復旧工事
三、山田町上水道揚水ポンプの復旧
四、宮古市上水道配水管破損修理
五、給水は自衛隊の給水車で行う。
衛生材料班 同右 一、医薬品及び衛生材料、防疫資材乳製品等の確保輸送並に保管管理 一、県内における防疫資材の在庫等を調査把握
二、大船渡、釜石、大槌に対しミケゾール五一八kg、石灰五〇〇袋を急送し、なお、現地よりサラシ粉、DDT等を調達使用した。
食糧部 部長(農林部長) 副部長(農林部次長)
班別 隊員 分担業務 実施状況
総務班 農政課員 一、各部との連絡
二、部内各班との連絡
三、調整部内の予算措置
四、関係機関との連絡
上のほか
一、罹災者に対し、食糧関係手数料の免除措置した。
二、卸業者の払下米代金の延納措置を食糧庁長官に申請
食糧班 同右 一、主要食糧の調達
二、副食品の確保
三、調味食品の確保
四、食糧品取扱機関との連絡調整
一、大槌町長の要請により精米八二俵搬送す。
二、被災一四市町村長を災害時の米穀応急配給取扱者に指定、更に特別配給等の措置をとった。
三、救援米の取扱について、関係機関等に連絡その徹底を期す。
四、主要食糧購入通帳の再交付
燃料班 林務課員 一、薪炭の調達
二、薪炭取扱機関との連絡
 
労務物資部 部長(柏木商水労部長) 副部長(細屋商水労部次長)
班別 隊員 分担業務 実施状況
総務班 商工課員 一、各部との連絡、予算
二、関係機関との連絡
三、災害発生に伴う不当利得の防止
一、上記(三)については特に被災地市町商工会議所、商工会に連絡指示した。
二、商工関係被害状況の把握
労務班 職安課員 一、一般労務及び技術調達  
物資班 商工課員 一、被服及寝具、学用品の調達
二、食器等家庭用品の調達
一、被服、家庭用品等の調達事務はなかったが、応急復旧所要資材の在庫高及び復旧所要資金を調査し事態に備えた。
土木建築部 部長(柿土木部長)
班別 隊員 分担業務 実施状況
総務班 総務課員 一、部内の連絡調整並に予算措置
二、応急救助に必要な連絡
 
施設第一班 河港課員 一、河川、港湾その他の復旧
二、水防団との連絡
一、鵜住居川五〇八m、気仙川五〇〇mの築堤復旧工事を実施した。
二、広田海岸の潮止仮締工事の復旧工事を実施した。 この工事のため特に柿土木部長を本部隊長とする高田松原第一線堤対策本部を設け、工法、物資調達、現場との連絡を密にし一〇数日を要し完了した。
施設第二班 道路課員 一、道路の復旧 一、重茂、津軽石線、二〇mの土留工事二、八戸、仙台線、六九四m〃三、綾里、大船渡線二二m〃四、陸前高田、広田港線一、〇〇〇m〃について、関係建設事務所長監督のもとに復旧工事を実施した。
建築班 建築課員 一、人員応急収容施設の建築並に修理
二、建築用資材、器具の確保
一、応急架設住宅の建設並に一般住宅修理については、別表のとおり実施済
二、災害公営住宅は建設省より左記のとおり通知あり早急着手する段取りである。
陸前高田市六〇戸大船渡市一七〇戸釜石市二三戸宮古市三九戸大槌町五〇戸山田町六五戸計四〇七戸
三、災害融資住宅の認定は六月末日完了した。
陸前高田市一八二戸大船渡市二三九戸釜石市四五戸宮古市一一五戸大槌町一六九戸山田町一三〇戸計八八〇戸

陸上運輸部 部長(岩手県陸運事務所長)

今回は、分担業報の活動は行わなかった。

協力部 部長(木村日赤事務局長)
班別 隊員 分担業務 実施状況
総務班 日赤支部職員 一、関係官公署並びに民間団体及び個人の救護活動についての連絡調整
二、義捐金品の募集配分、救護費の出納
三、災害救助に関する記録の作成及報道
一、義捐金品の募集
(イ)五月二十四日岩手日報、ラジオ岩手、NHK、県社会福祉協
議会、県共同募金委員会、日赤県支部の六団体主唱のもとに義捐金品の募集を開始した。
(ロ)配分に当っては県及び右記六団体による配分委員会がこれに当り県外の寄託金品とともに別紙(3)のとおり配分した。
救護班 同右 一、災害救助実施計画の策定、救護資材の整備保管
二、救護班の編成派遣、現地医療班との連絡
三、傷病者の救出及応急手当
一、救護班派遣
災害発生後ただちに盛岡赤十字病院の医師、看護婦等による救護班を二九班編成し、更に現地医療班四九班を動員し、五月二十四日より六月四日まで合計七八班人員二九三人を被災各地に派遣救護に当らせた。(取扱患者数二、四八〇人)
海上公安部 部長(玉木釜石海上保安部長)
班別 隊員 分担業務 実施状況
揮指班 警救課員 一、海上における災害発生時の救護並に警備計画の策定指令記録
二、陸上及船艇隊員の動員招集
三、部内各隊の連絡
四、情報蒐集、関係機関との連絡
一、午前四時船艇を沿岸各港に派遣、流失船、行方不明者の捜索救助、沿岸の警備、航路障害物の除去す。
二、第一管区本部の指令により非常配置態勢をとる
三、被害調査、記録整理、所属船艇の動静把握等
警備救難隊 保安部陸上職員 一、沿岸、海上における救出救護
二、犯罪の予防鎮圧
三、危険区域、個所の警備警戒
四、救難用具等応急資材及び船舶の応急修理並に補給物件の確保調達補給
五、通信連絡の保守運用
一、岸壁附近の警備及び流失、乗揚船の処理に当る。
二、各港の被害、航路障害物の調査
三、資材、補給物件の調査
四、二管区海上保安部―釜石保安部―所属船艇間並に関係機関との通信連絡
巡視船隊 船隊員 一、海上における罹災者救出援護
二、遭難船、流失船の捜索救助
三、海上における犯罪予防鎮圧
四、危険区域個所の警備警戒
五、陸上との通信確保
六、緊急援助物資の輸送
一、所属巡視船、あきづき、もくれん、のと、みくら、みやけ、うらなみの各船を派遣し流失船、行方不明者の捜索、遭難船の救助、沿岸航路障害物の除去にあたった。
二、沿岸各対策本部との連絡、船舶、港湾施設等の被害調査に当った。
三、ビーチクラフト機(五〇二号機)により沿岸の被害状況を調査す。
電力部 部長(東北電力岩手支店長)
班別 隊員 分担業務 実施状況
総務班 総務課員 一、隊本部各部及外部機関の連絡
二、各班との綜合連絡事務の調整
一、当社の対策本部も設け、沿岸四営業所内の被害状況の把握並指示をする。
経理班 経理課配給係員 一、資材の整備、調達及び輸送 一、トランス、電線、架線金具、電柱など陸送し、災害の早期復旧に努めた。
配電班 営業課配電係員 一、配電線の復旧作業 一、配電線の被害復旧に当り、停電の早期解消につとめた。
発変電班 発変電課員 一、発変電所の復旧作業  
線路班 線路課員 一、送電線、通信線の復旧作業  
給電指令所班 給電指令所員 一、総合的な電力系統復旧と電力供給の確保 一、電力系統の綜合的調査を行ない送電の円滑化をはかった。
営業所班 営業所員 一、管轄区域内の復旧作業 被災地の停電復旧状況
一、大船渡市五月三〇日~六月三日 延出動人員 延車両
二、陸前高田市五月二五日~六月一一日 六七八人 二一二台
三、釜石市五月二四日 一七五人 二二台
四、大槌町五月二四日
五、山田町五月二四日~五月二六日 三七六人 六八台
六、宮古市五月二四日~五月三一日
七、久慈市五月二四日 二二人 八台
計 一、二五一人 三一〇台
鉄道運輸部 部長(盛岡鉄道管理局長)
班別 隊員 分担業務 実施状況
総務班 文書厚生人事の各課員 一、各種情報の収集
二、本部内の綜合調整
三、広報及記録
四、諸給与及救護
五、臨時傭備員、その他
一、第一報の処理
三時五〇分頃大槌駅から津波来襲らしい情報が入ったので釜石、気仙沼線の発車を見合せるよう指令した。
二、対策本部設置
(五月二四日、午前六時本局内に設置)
三、推定損害額
イ、施設関係一三五、〇〇〇千円ロ、電気二五、〇〇〇ハ、車輛五、〇〇〇ニ、その他一六〇計一六五、一六〇千円
経理班 主計会計の各課員 一、災害応急復旧費の経理 二、予算決算に関すること 三、救助用物資及び応急復旧資材の調達 四、その他の経理業務
輸送班 営業旅客貨物公安の各課員 一、避難民、罹災者の輸送
二、救助用物資復旧用材輸送
三、救助隊員その他関係者輸送
四、その他復旧に必要な輸送
一、バスによる旅客輸送
大船渡線、山田線、八戸線の不通間をバスにより輸送実施
二、貨物輸送の手配
イ、復旧資材についての優先配車
ロ、罹災者救じつ物資の運賃減免実施
三、その他分担業務のとおり実施
運転班 運転列車機関車客貨車課員 一、各列車の運転計画
二、車輛の整備保守
三、その他列車運転業務
施設班 施設保線工事建築各課員 一、被害個所の応急復旧
二、応急復旧資材の調達
三、その他復旧業務
電気班 電気電力信号通信課員 一、通信施設の応急復旧
二、電力設備の応急復旧
三、応急復旧資材の調達
通信部 部長(岩手電気通信部長)
班別 隊員 分担業務 実施状況
総務部 岩手電気通信部職員 一、各通信班と緊急連絡をとり常に通信係の現況を把握
二、有線通信施設の接続変更、無線通信の変更等非常通信そ通のための臨機運用計画の樹立
三、非常通信を迅速に伝達し得る通信施設を選定し、これを各部に通知する。
四、その他各部との連絡及び災害情報の蒐集
一、各地区より電話報告及び非常通話による電話照会
二、大船渡地区は、盛地内の電柱より臨時電話機を接続のうえ状況把握した。
三、臨時市外電話回線、臨時電話回線作成、非常無線発動無線カー、市外通話の受付制限公衆電報の使送、郵送計画検討
通信班 同右及び通信施設団体職員 一、通信施設の状況等と総務班へ通報すること。
二、非常通信の受付、通信、伝達
一、公衆電報が盛岡で一〇、〇〇〇通、大船渡五、〇〇〇通、釜石宮古で各二、〇〇〇通停滞したため、重要通信確保のためオペレーターの応援着者延二八三名を動員した。
海上運輸部 部長(東北海運局釜石支局長)
班別 隊員 分担業務 実施状況
総括班 釜石支局員 一、海上輸送の連絡調整
二、部内各班の業務の連絡調整
三、部内各班に属しない業務
一、災害救助法による命令受領(輸送、保管)態勢の整備
二、法によらざる災害関係物資、人員の輸送態勢の整備
輸送班 宮古支局員 一、海上輸送救助物資の輸送計画
二、海上輸送救助物資の輸送
同右
荷役班 釜石支局員 一、海上輸送救助物資の船内(沿岸)荷役作業
二、海上輸送救助物資の艀運送
同右

救助の実施に要した経費算出内訳(積算見込額)

救助の実施に要した経費算出内訳表
区分 員数 金額 備考
一、救助費   五五、〇一一、五〇三  
(1) 収容施設供与費   二五、八八八、四六八  
避難所設置費 延三七、六五四人 一二一、五三七  
仮設住宅設置費 二七一戸 二五、七六六、九三一  
(2)炊出しその他による食品給与費   三、一一七、〇七七  
炊出し費 延六七、九二六 三、一一七、〇七七  
(3)被服寝具その他生活必需品給与費   一五、一四一、三三九  
全壊流失分 一、〇一八世帯 一五、一四一、三三九  
半壊床上浸水分 三、八六八世帯  
(4)住宅の応急修理費 三〇四戸 六、〇六一、七六〇  
(5)生活資金貸与費 二一四件 二、五六八、〇〇〇  
(6)学用品給与費   一、九七三、九九六  
イ、教科書   一、三九一、二〇六  
小学生 二、〇四一人 一、三九一、二〇六  
中学生 一、〇一五人  
ロ、その他学用品費   五八二、七九〇  
(全壊流失分)小学生 六八二人 五八二、七九〇  
中学生 二八八人  
(半壊床上浸水分)小学生 二、四九八人    
中学生 一、〇九八人    
(7)埋葬費   九三、七一〇  
大人 三八人 七六、八一〇  
小人 一一人 一六、九〇〇  
(8)死体捜索費 九件 一九、四五三  
(9)輸送費   一一九、五〇〇  
(10)人夫費   二八、二〇〇  
二、法第三四条の補償費   三八六、三二六 薬品代 一一八、四八七円
旅費、事務費 二六七、八三九円
三、事務費   一、三七五、九〇〇  
  五六、七七三、七二九  

収容施設の供与

(1) 避難所

避難所の供与状況表
市町別 項目 設置区分 設置箇所数 期間 延人員(人) 金額 備考
釜石市 既存 五月二四日から五月二六日まで三日間 七五八  
宮古市 既存 五月二四日から六月二日まで一〇日間 二、三一七 一〇、四二〇  
大船渡市 既存 五月二四日から六月二日まで一〇日間 四、四八〇 二〇、一六二  
陸前高田市 既存 五月二四日から六月二日まで一〇日間 二、九九一 五、二〇〇  
大槌町 既存 五月二四日から五月二七日まで四日間 二四、五七八 七四、三七五  
山田町 既存 五月二四日から六月二日まで一〇日間 二、五二九 一一、三八〇  
既存 三二 五月二四日から六月二日まで一〇日間 三七、六五四 一二一、五三七  

(2) 応急仮設住宅

応急仮設住宅の供与状況表
市町別 項目 全かい流失戸数 設置戸数 割合(%) 一戸当り単価 金額 着工年月日
完成年月日
備考
釜石市 二八       事務費一戸当り一、五四〇円
宮古市 一一二 三三 二九、四 八六、六五四・〇二 二、八五九、五八二 着工 三五、六、七
完成 三五、七、六
一戸当り 八五、一一四・〇三十一、五四〇円=八六、六五四・〇三
大船渡市 四三二 一一五 二六、六 九九、五四〇 一一、四四七、一〇〇 着工 三五、六、七
完成 三五、七、六
〃 九八、〇〇〇円十一、五四〇円=九九、五四〇円
陸前高田市 一六一 四五 二七、九 九九、五四〇 四、四七九、三〇〇 着工 三五、六、七
完成 三五、七、六
〃 九八、〇〇〇円十一、五四〇円=九九、五四〇円
大槌町 八二 三五 四二、六 八九、四九九・三七 三、一三二、四七七 着工 三五、六、七
完成 三五、七、六
〃 八七、九五九・三七十一、五四〇円=八九、四九九・三七
山田町 一二七 四三 三〇、二 八九、四九九・三七 三、八四八、四七二 着工 三五、六、七
完成 三五、七、六
〃 八七、九五九・三七十一、五四〇円=八九、四九九・三七
九四二 二七一 二八、七   二五、七六六、九三一    

炊出しその他による食品の給与及び飲料水の供給

(1) 炊出しその他による食品の給与

炊出しその他による食品の給与の表
市町別 項目 実人員 日数 延人員 一人一日当り単価 金額 備考
釜石市 七五四 七五八 四六、四二 三五、一八三  
宮古市 二、二五九 六、八七九 四九、九九 三四三、七二九  
大船渡市 六、三四四 一九、〇三二 四九、九八 九五一、三三九  
陸前高田市 二、八三八 七、一六三 四九、九六 三五七、八八五  
大槌町 六、五四二 一九、六三〇 三五、九五 七〇五、七五一  
山田町 五、六七八 一四、四六四 四九、九九 七二三、一九一  
二四、四一九 六七、九二六   三、一一七、〇七七  

被服寝具その他生活必需品の給与

被服寝具その他生活必需品の給与の表
市町別 項目 数量 支給数量 金額 給与年月日 備考
全かい流失分 半かい床上分
釜石市 毛布外
二、三五七
八六八 一、四八九 七二、三五七 八三七、六六〇 三五、五、二七 全壊 一七 流失 一一
半壊 二五 床上 三六九
宮古市 毛布外
一五、〇三三
一一、〇〇一 四、〇三二 一五、〇三三 一、四七一、四三〇 三五、六、一〇 全壊 三六 流失 七六
半壊 七〇 床上 二一三
大船渡市 毛布外
四八、七九三
二二、八七〇 二五、九二三 四八、七九三 五、三二一、七六〇 三五、六、一二 全壊 二三九 流失 二四五
半壊 六二〇 床上 二六七
陸前高田市 毛布外
一一、一〇〇
四、八二九 六、二七一 一一、一〇〇 二、〇九一、三八七 三五、六、一一 全壊 七四 流失 一〇二
半壊 一四九 床上 二〇八
大槌町 毛布外
七、五九四
二、四三五 五、一五九 七、五九四 二、一九五、八七八 三五、五、三〇 全壊 三八 流失 四四
半壊 一八七 床上 六三九
山田町 毛布外
二八、六七九
七、四六二 二一、二一七 二八、六七九 三、二二三、二二四 三五、六、一〇 全壊 八八 流失 四八
半壊 二一〇 床上 九一一
毛布外
一一三、五五六
四九、四六五 六四、〇九一 一一三、五五六 一五、一四一、三三九   全壊 四九二 流失 五二六
半壊 一、二六一 床上 二、六〇七

住宅の応急修理

住宅の応急修理の表
市町名 項目 半壊戸数 修理戸数 割合 一戸当り経費 金額 修理完成年月日 備考
釜石市 二五            
宮古市 七〇 一九 二七・一 一九、九四〇 三七八、八六〇 三五、七、七  
大船渡市 五六七 一五〇 二六・四 一九、九四〇 二、九九一、〇〇〇 三五、七、七  
陸前高田市 一四三 三五 二四・四 一九、九四〇 六九七、九〇〇 三五、七、七  
大槌町 一八七 五八 三一・〇 一九、九四〇 一、一五六、五三〇 三五、七、七  
山田町 二一〇 四二 二〇・〇 一九、九四〇 八三七、四八〇 三五、七、七  
一、二〇二 三〇四 二五・二   六、〇六一、七六〇    

生産資金の貸与

生産資金の貸与の表
市町別 項目 全壊流失世帯数 貸与世帯数 割合 一世帯当り貸与額 金額 貸与年月日 備考
釜石市 二八            
宮古市 一一二 二〇 一七・八 一二、〇〇〇 二四〇、〇〇〇 三五、七、五  
大船渡市 四八四 八八 一八・一 一二、〇〇〇 一、〇五六、〇〇〇 三五、六、二六  
陸前高田市 一七六 四六 二六・一 一二、〇〇〇 五五二、〇〇〇 三五、七、六  
大槌町 八二 二六 三一・〇 一二、〇〇〇 三一二、〇〇〇 三五、七、七  
山田町 一三六 三四 二五・〇 一二、〇〇〇 四〇八、〇〇〇 三五、七、五  
一、〇一八 二一四 二一・〇 一二、〇〇〇 二、五六八、〇〇〇    

学用品の給与

(1) 学用品

学用品の給与の表
市町別 項目 数量 支給数量 金額 給与年月日 備考
小学生 中学生 合計
全壊流失 半壊床上 全壊流失 半壊床上
釜石市 ノート外
二、四九三
(一九人)
二五七
(三五人)
二、一五一
(五四人)
二、四〇八
(一人)
(二人)
七八
(三人)
八五
(六六人)
二、四九三
三七、三九〇 三五、五、二八  
宮古市 ノート外
七、五三四
(八一人)
一、八六三
(二一一人)
三、一六五
(二九二人)
五、〇二八
(三三人)
八九一
(九五人)
一、六一五
(一二八人)
二、五〇六
(四二〇人)
七、五三四
五五、〇六〇 三五、五、二八  
大船渡市 ノート外
五、二〇七
(二九九人)
二、三九二
(五八八人)
五八八
(八八七人)
二、九八〇
(一四八人)
一、四八〇
(二四九人)
七四七
(三九七人)
二、二二七
(一、二八四人)
五、二〇七
一八七、一一〇 三五、六、一〇  
陸前高田市 ノート外
五、六八五
(一二六人)
二、五二〇
(二六三人)
一、〇五二
(三八九人)
三、五七二
(四九人)
八三三
(一二八人)
一、二八〇
(一七七人)
二、一一三
(五六六人)
五、六八五
七七、八七〇 三五、五、三一  
大槌町 ノート外
五、〇八三
(七〇人)
八五九
(四四三人)
三、五八七
(五一三人)
四、四四六
(一七人)
一七三
(二三四人)
四六四
(二五一人)
六三七
(七六四人)
五、〇八四
七九、九一〇 三五、五、三〇  
山田町 ノート外
二三、九二八
(八七人)
二、〇〇一
(九五八人)
一四、三七〇
(一、〇四五人)
一六、三七一
(四〇人)
一、〇八〇
(三八一人)
六、四七七
(四二一人)
七、五五七
(一、四六六人)
二三、九二八
一四五、四五〇 三五、五、二八  
ノート外
四九、九三〇
(六八二人)
九、八九二
(二、三九八人)
二四、九一三
(三、一八〇人)
三四、八〇五
(二八八人)
四、四六四
(一、〇九八人)
一〇、六六一
(一、三八六人)
一五、一二五
(四、五六六人)
四九、九三〇
五八二、七九〇    

(2) 教科書

教科書給与の表
市町別 項目 数量 支給数量 金額 給与年月日 備考
小学生 中学生 合計
全壊流失 半壊床上 全壊流失 半壊床上
釜石市 六六三冊 (一九人)
二〇九
(三五人)
二四四
(五四人)
四五三
(一人)
一一
(二人)
一九九
(三人)
二一〇
(六六人)
六六三
三七、七八八 三五、六、二四  
宮古市 一、九五九冊 (六六人)
六三一
(五三人)
四九〇
(一一九人)
一、一二一
(三三人)
三八七
(三八人)
四五一
(七一人)
八三八
(一九〇人)
一、九五九
一二八、二二 三五、六、五  
大船渡市 九、七三九冊 (二六五人)
三、〇八一
(五五六人)
三、五六一
(八二一人)六、六四二 (一三四人)
一、六二八
(二三三人)
一、四六九
(三六七人)
三、〇九七
(一、一八八人)
九、七三九
六五八、五三〇 三五、六、二〇  
陸前高田市 四、八三二冊 (一二六人)
九四七
(八六三人)
一、九四六
(三八九人)
二、八九三
(四九人)
五五九
(一二八人)
一、三八二
(一〇七人)
一、九三九
(五六六人)
四、八三二
三〇八、七六三 三五、五、三一  
大槌町 八三五冊 (七〇人)
七〇
(四四三人)
三九二
(五〇三人)
四六二
(一七人)
二三
(二三四人)
三五〇
(二五一人)
三七三
(七六四人)
八三五
五〇、四一〇 三五、六、二四  
山田町 二、九四三冊 (六九人)
六〇四
(七〇人)
六八九
(一四五人)
一、二九三
(三九人)
五〇三
(九八人)
一、一四七
(一三七人)
一、六五〇
(二八二人)
二、九四三
二〇七、四九四 三五、六、一三  
二〇、九七一冊 (六一五人)
五、五四二
(一、四二六人)
七、三二二
(二、〇四一人)
一二、八六四
(二七三人)
三、一〇九
(七四二人)
四、九九八
(三、〇三五人)
八、一〇七
(三、〇五六人)
二〇、九七一
一、三九一、二〇六    

死体捜索

(1) 捜索用機械器具借上

死体捜索用機械器具借上の表
市町別 項目 種類 数量 借上期間 金額 備考
釜石市          
宮古市 小型発動機船 五月二五日から五月二六日まで二日間 一〇、〇〇〇  
大船渡市          
陸前高田市 小型漁船 五月二五日から五月二六日まで二日間 七、〇〇〇  
大槌町          
山田町          
    一七、〇〇〇  

(2) 捜索用機械器具燃料費

死体捜索用機械器具燃料費の表
市町別 項目 品名 数量 単価 金額 備考
釜石市          
宮古市 A重油
二号灯油
一六二l
二l
一四・五〇
二六
二、四〇一
五二
捜索船五隻分
大船渡市          
陸前高田市          
大槌町          
山田町          
  一六四l   二、四五三  

埋葬

死体埋葬の表
市町別 項目 大人 子供 埋葬年月日 備考
件数 金額 件数 金額 件数 金額
釜石市                
宮古市                
大船渡市 三七 七四、八一〇 一一 一六、九〇〇 四八 九一、七一〇 三五、六、一  
陸前高田市 二、〇〇〇     二、〇〇〇 三五、五、二九  
大槌町                
山田町                
三八 七六、八一〇 一一 一六、九〇〇 四九 九三、七一〇    

輸送費

死体輸送費の表
市町別 項目 目的別 種類(借上輸送) 輸送区間 台数 単価 金額 期間
釜石市              
宮古市 救援物資輸送 トラック借上 宮古~高浜 一台 五、〇〇〇 五、〇〇〇  
トラック輸送 二五台 八〇〇 二〇、〇〇〇
大船渡市 飲料水供給 大型トラック借上 市内 一三台 一、五〇〇 一九、五〇〇  
陸前高田市 救援物資輸送 小型四輸車借上 陸前高田より住田町経由大船渡まで 二台 二、五〇〇 五、〇〇〇  
大槌町              
山田町 救援物資輸送 トラック借上 宮古~山田 五台 二、〇〇〇 一〇、〇〇〇  
本庁分 救援物資輸送 トラック借上 盛岡~大船渡二回(四台) 五台 一二、〇〇〇 六〇、〇〇〇  
盛岡~大槌経由山田町一回(一台)
      五一台   一一九、五〇〇  

人夫賃

人夫賃の表
市町別 項目 目的別 雇用期間 延人員 単価 金額 備考
釜石市           五月二四日から六月一〇日まで
宮古市 救援用物資整理 五月二五日 三日間 一五 三〇〇 四、五〇〇  
二七日
輸送配分 六月九日 二日間
一〇日
大船渡市 飲料水供給 五月二四日から五月二九日まで 二五 四〇〇 一〇、〇〇〇
陸前高田市 救援物資整理配分 五月二六日から六月六日まで 二三 二〇〇 四、五〇〇
大槌町            
山田町 救援用物資整理 五月二五日 三日間 二〇 三〇〇 六、〇〇〇
二七日
輸送配分 六月九日 二日間
一〇日
本庁分 救援物資整理輸送配分 五月二四日
五月二六日
四〇〇 三、二〇〇
    九一   二八、二〇〇  

義捐金品受付並びに配分状況

一、義捐金受付状況 三五、七、一〇現在

義捐金受付状況表
県扱 日赤扱 岩手日報 社協、共募NHK扱
ラジオ岩手扱
一〇、八五四、五七八円 一一、二六七、七八六円 六、〇〇三、八九九円 六、四七二、九三三円 三三、五九九、一九六円

二、義捐金配分状況(県六団体扱分)

義捐金配分状況表(県六団体扱分)
陸前高田市 大船渡市 釜石市 宮古市 久慈市 大槌町 山田町 種市町 野田村
三、九五〇、〇〇〇円 一一、五四〇、〇〇〇円 二、四六〇、〇〇〇円 二、六五〇、〇〇〇円 六〇、〇〇〇円 四、〇八〇、〇〇〇円 五、七〇〇、〇〇〇円 三〇、〇〇〇円 一五〇、〇〇〇円 三〇、六二〇、〇〇〇円

三、(イ)義捐品受付並びに配分状況(県六団体扱分)

義捐品受付並びに配分状況表(県六団体扱分)
種目 陸前高田市 大船渡市 釜石市 宮古市 久慈市 大槌町 山田町 種市町 野田村
衣料 二、八七二梱 六、八一二〃 一、五六二〃 一、九一六〃 四二〃 二、九五六〃 四、一六三〃 二二〃 一一〇〃 二〇、四五五〃
食糧 二七一 七一六 一八六 一九二 二九三 四三一 二、〇九八
医薬品 三三 八四 一七 一八 二三 二九 二〇七
その他 一六六 四六五 一一七 一一四 一九三 二五二 一、三〇九
三、三四二 八、〇七七 一、八八二 二、二四〇 四七 三、四六五 四、八七五 二五 一一六 二四、〇六九

(ロ)県直接配分のもの

義捐品受付並びに配分状況表(県直接配分のもの)
  種目 陸前高田市 大船渡市 釜石市 宮古市 久慈市 大槌町 山田町 金額(円)
お年玉配分金による救護物資 ボール 一八二ケ 六四九 一八 九九   八〇 一三三 一、一六一 二三二、二〇〇
庖丁 一八二丁 六四九 一八 九九   八〇 一三三 一、一六一 一一六、一〇〇
バケツ 四一四ケ 六八三 七八〇 二八五   八二五 一、一七三 四、一六〇 三一二、〇〇〇
CAC救護物資 小麦粉 一六梱 三六 二一 一四   二四 二六 一三七  
衣類 一九 一〇   一二 一四 七三  

被服寝具受入配分状況

被服寝具受入配分状況表
品目 数量 単価 金額 配分状況
釜石市 宮古市 大船渡市 陸前高田市 大槌町 山田町
毛布 九、一二六   七、二七〇、一三五 六八六 六三六 三、七七六 一、六八〇 一、四七六 八七二
長袖シャツ 九、五三二   二、一六五、九二九 一、〇〇八 一、三八九 二、二一八 七六七 一、三二九 二、八二一
半袖シャツ 五、八〇〇   八五六、六四五   一、四六八 一、四四〇 二二九 八九七 一、七六六
手拭 五、五五二   一四三、一〇四   二、〇五七 二、〇〇二     一、四九三
タオル 五、三四九   二八五、〇一二     二、〇〇一 一、三三四 一、二三三 七八一
石鹸 七、一六二   一一七、三六七   二七三 三、三〇二 一、三七六 六八八 一、五二三
マッチ 一一、九五〇   一一九、九一九   九二六 三、三〇二 一、二三二 六八八 五、八〇二
ローソク 八、九四六   四四、三七二   一、八七六 三、三九四 六九九 五九二 二、三八五
茶碗 六、五八八   一〇七、七〇二 二七〇 一、三八五 四、〇八三     八五〇
七、九三七   八九、九九八 一一二 一、三九〇 五、五八五     八五〇
九、三二八   一三、七五八 一三五 一、四一二 六、九三一     八五〇
二、四六五   一、〇六六、五一三 一六 一五六 七〇〇 五三一 七七 九八五
三、五八六   九四〇、〇一四 一六 四二八 七〇〇 五七七 二八二 一、五八三
バケツ 二、三九〇   三四二、一三八 二一 二〇八 七〇〇 四七八 一五四 八二九
コン口 一、一九七   一四四、〇九〇 一五 一九八       九八四
庖丁 一、九一〇   一八七、一〇〇   二〇八 六〇〇 三九〇   七一二
ヒシャク 二二一   一一、三八〇 二三         一九八
シャモジ 一、二七七   五三、四一二 二一 一九五     八〇 九八一
タワシ 三五二   三、八七二           三五二
歯磨セット 一、二四九   四九、九六〇           一、二四九
地下足袋 六七   二〇、一〇〇           六七
一七四   三四、五六八           一七四
サンダル 二三   三、九七九           二三
草履   三九〇          
餅網 五〇四   五、〇四〇   三一五       一八九
婦人シャツ 三五六   五四、五三四           三五六
ヤカン 一三一   二六、七〇〇 一三〇        
小鍋 三八三   三八、三〇〇   三八三        
布団 一八   八一、〇〇〇         一八  
ヘラ 九八   九八〇 一八       八〇  
タライ 五〇〇   七五、〇〇〇     五〇〇      
食器 三、〇〇〇   一四三、四〇〇     三、〇〇〇      
ズボン下 六〇二   一二七、八四〇     六〇二      
ズロース 一、〇〇二   一三〇、二六〇     一、〇〇二      
パンツ 一、五一七   一九七、九九五     一、一〇二 四一五    
アブリコ 一、三五三   二〇、三二二     一、三五三      
木炭 一五   六、六〇〇 一五          
ボール 七七九   一一九、〇六〇     五〇〇 二七九    
洗鉢 一五七   一〇、二〇五       一五七    
チリ紙 六二七   七、四一六       九二七    
ズボン 二九   二五、二三〇       二九    
一一三、五五六点   一五、一四一、三三九 二、三五七 一五、〇三三 四八、七九三 一一、一〇〇 七、五九四 二八、六七九

教科書学用品等配入状況

教科書学用品等配入状況表
品目 数量 単価 金額 配分状況
釜石市 宮古市 大船渡市 陸前高田市 大槌町 山田町
教科書 小学生用 一二、八六四   六八四、一六五 四五三 一、一二一 六、六四二 二、八九三 四六二 一、二九三
中学校用 八、一〇七   七〇七、〇四一 二一〇 八三八 三、〇九七 一、九三九 三七三 一、六五〇
小計 二〇、九七一   一、三九一、二〇六 六六三 一、九五九 九、七三九 四、八三二 八三五 二、九四三
(文房具通学用品) ノート 一七、五二三   一五四、五四五 一、一三五 二、八六〇 二、二三五 五〇一 二、〇六五 八、七二七
消ゴム 二、七九五   一一、四四三 一〇八 四二〇   五六六 二三五 一、四六六
ナイフ 二、八五三   一八、三五三 四二〇 三九七 五六六   一、四五五
鉛筆 一二、四四四   七二、六五七 七三六 二、〇九八 四四七 五三一 一、七五二 六、八八〇
音楽ノート(小学用) 一六八   一、三四四   八一       八七
〃(中学用) 七三   一一六八   三三       四〇
スケッチ・ブック 二〇五   四、五三八 三七 八一       八七
下敷 一、五五一   二三、四七二 二三 二〇九   五六六 二四五 五〇八
色鉛筆 二四五   二、〇四八   一一四     一二七
筆入 一、四三一   八三、七〇七 三〇 一一四 六九六 四三八 二六 一二七
画用紙 六、三一四   一〇、二九〇   八四四   一、六三八   三、八三二
えのぐ 五四〇   五四、一一四 三三 三三 一四八 二五 二六一 四〇
三角定規 五八一   九、四八四 二六 一二八     四二一
分度器 八六   六八八 一三 三三       四〇
英習字帳 七三   一、一六八   三三       四〇
えのぐ筆 一〇三   四、二四四 二八 三三     四〇
三三三   一〇、三九四 一五     一七七 一四一  
クレヨン 九二三   六三、八九〇 一七   八八七   一九  
クレパス 三一六   二一、〇七二 一二二     一二六 六八  
二七一   六、三四二 一〇     一七七 八四  
パレット 一八   五三四       一七  
定規 一二九   一、九二二 八〇     四九    
水彩用水入れ 一七   五一〇         一七  
学用品セット 四一   五、七四〇         四一  
一一   六一一 一〇        
ものさし 一一一   二、四七二 二一       九〇  
はさみ 一二   二七三        
コンパス 四七二   一一、四三〇 二六   三九七 四九    
鉛筆サック 一三   一三 一三          
写生板   八〇          
鉛筆削            
学習帳 二五二   二、二六八       二五二    
裁縫箱 二四   一、九六八       二四    
四九、九三〇   五八二、七九〇 二、四九三 七、五四三 五、二〇七 五、六八五 五、〇八三 二三、九二八

自衛隊派遣一覧表

一、要請にかかるもの

自衛隊派遣一覧表
要請日時 要請地区 要請人員(人) 撤収日時 部隊名 摘要
五月二四日
九・三〇
大船渡市 二八〇 六、一六・〇〇 岩手駐とん部隊 小林二佐他 二三五名         五〇九人
船岡建設大隊 一二〇名   二四日 一一・三〇
以後各種部隊 一五二名 逐次増派   一二・三〇  
五月二四日
一四・四〇
山田町 一〇〇 六、三六・〇〇 一個中隊 一五五名   二四日 一七・〇〇 二一〇
以後増派 五五名
宮古市 六〇 一個中隊 六六名   六六
五月二四日
二〇・〇〇
大槌町 一三〇 五、三〇九・〇〇 米谷二佐他 一二九名   二五日 六・〇〇 一二九
五月二四日
二二・〇〇
大船渡市陸前高田市 三〇 六、一六・〇〇 青森衛生中隊 隊長以下 三〇名   二五日 六・〇〇 五一
陸前高田 予防衛生中隊 二一名  
五月二六日
一〇・三〇
陸前高田市 一〇〇 六、一六・〇〇 岩手駐とん部隊 隊長以下 一〇〇名   二六日 一四・〇〇 一七〇
他部隊増援 七〇名  
五月三一日 大槌・山田町・
大船渡市
五一 六、五一二・〇〇 衛生隊 青森衛生中隊 三〇名   六月一日 六・〇〇 五一
予防衛生中隊 二一名  
六月一日 山田町 継続
(一〇〇)
  岩手駐とん部隊 隊長以下 二一〇名         二一〇
六月一日 陸前高田市 再要請
一、五〇〇
  第九混成団 隊長以下 一、四六三名         一、四六三
六月八日 大船渡市
陸前高田市

車輛一台
六、八 岩手駐とん部隊   二名   二一、二下カーゴ一台二
六月一〇日 釜石市 六、一二 岩手 駐とん部隊 岩手 四名 二台        
車輛三台 秋田 秋田 二名 一台        
小計     二、二五九     実出動 二、八六七名          

自衛隊災害派遣状況

自衛隊災害派遣状況表

災害応急対策進捗概況(一)

災害応急対策進捗概況表
区分 項目 計画(目標) 実施状況
地方税使用料等減免措置 一、県税減免

(一)被災納税者数

(二)昭和三五年度減収見込額 千円

イ、減免見込額 三一、七八〇
八、八三四
個人事業税 三、六六八千円自動車税 二、五四七
不動産取得税 一、一三九個人県民税 一、四八〇
ロ、所得減少による減少見込額 一二、九四六
法人県民税 一、八二一千円法人事業税 九、三八九
遊興飲食税 一、五五〇娯楽施設利用税 一八六
ハ、徴収猶予等による減収見込額 一〇、〇〇〇

(三)昭和三四年度県税減収見込額 四、九一〇
(一)県税条例の一部改正案法規審査委員会に付議、六月定例会提案
  二、使用料、手数料等減免

(一)手数料

イ、種類 五三

ロ、減免割合 一〇〇%

ハ、減免見込件数 五、六一八千円

ニ、減免期間 一月~年度内

ホ、減免見込金額 一、九八七千円

(二)授業料

イ、減免割合 一〇〇%

ロ、減免見込件数 六〇四

ハ、減免期間 年度内

ニ、減免見込金額 二、〇七一千円

(一)県手数料規則による分

証明手数料条例及び手数料規則に定める証明手数料減免規定の適用について(六月四日県告示)

災害救助 一、災害救助法の適用

(一)五月二四日告示

イ、災害救助隊本部の設置

ロ、総合指導班の編成派遣

ハ、避難所の設置
大船渡市五ケ所、宮古市六ケ所、釜石市五ケ所、山田町八ケ所、大槌町四ケ所    

ニ、炊出しの実施

ホ、物資の輸送、配布
毛布、タオル、シャツ、石けん、マッチ、ローソク等

(一)陸前高田市、大船渡市、釜石市、宮古市、大槌町、山田町

イ、厚生部長室、本部長副知事

ロ、四班各班とも班長以下五人

ハ、法定期間一〇日間開設(釜石市は二日間)

ニ、釜石市、大槌町二五日完了、山田町二六日完了、陸前高田市二七日完了、大船渡市、宮古市二九日完了

ホ、陸前高田市三、二六八点、大船渡市一六、四二六点、釜石市一、九六九点、宮古市一二、五三九点、大槌町二、七九二点、山田町二六、八〇二点計六三、七九六点

  二、見舞金品の受領配分

(一)見舞金

イ、受領
県扱分三、一一四千円
六団体扱分四、一二九
計七、二四三

ロ、配分(第一次分)
陸前高田市六〇〇千円、大船渡市一、八〇〇千円、釜石市四五〇千円、宮古市四五〇千円、大槌町七〇〇千円、山田町一、〇〇〇千円、計五、〇〇〇千円

(二)物資
被服、寝具、日用品、食糧等受領の都度輸送配

ロ、六月三日~五日厚生部長、日赤局長持参

(二)陸前高田市トラック四台、大船渡市トラック五台、釜石市、大槌町トラック二台、宮古市、山田町トラック二台計一三台

  三、災害対策本部の設置 (一)本部長、副知事、部員、部長、次長、教育長、警察本部長、自衛隊駐屯司令、事務局局長以下十二人 (一)五月二七日正庁
毎日本部会議開催
衛生対策 一、医療救護班の派遣

(一)日赤救護班

陸前高田市一〇班、大船渡市九班、釜石市二班、宮古市二班、大槌町二班、山田町二班計二七班

(二)医療局救護班

陸前高田市一〇班、大船渡市九班、釜石市二班、宮古市二班、大槌町二班、山田町二班計二七班

(一)取扱患者数一、二〇九人

(二)取扱患者数七七二人

  二、防疫活動

(一)所要資材

イ、石灰三九、八一六kg、ロ、クレゾール一、〇九四kg
ハ、D・D・T二、三四三ガロン

(二)所要人員六六〇人

(三)事業費三、七三二千円

(一)作業進捗率
資材の調達輸送一〇〇%
作業延人員(一、五〇〇人)二二〇%
作業進度一〇〇%
  三、水道復旧事業

(一)大船渡市上水道配水管流失部分の復旧工事

イ、盛川水管橋架設赤崎地区配水管二三〇m 敷設後の入川伏越分の復旧一〇m 配水管赤崎線の洗管四五〇m 消火栓の流失、破損部分の復旧五ケ所

ロ、事業費一、四〇〇千円

(二)山田町上水道揚水ポンプ用モーター更新

イ、三〇馬力タービンポンプ用モーター購入等

ロ、事業費 六〇〇千円

(三)陸前高田市気仙町簡易水道配水管復旧工事

イ、配水管三〇mの復旧

ロ、事業費一三〇千円

(四)宮古市上水道配水管破損修理

イ、宮古橋橋添架配水管破損部分取替

ロ、事業費五〇千円

(一)工事進捗率一〇〇%

(二)工事進捗率一〇〇%

(三)工事進捗率一〇〇%

(四)工事進捗率一〇〇%

  四、清掃事業

(一)大船渡市

イ、所要器材、人員
バキュームカー延四二台、トラック延二三台、人夫三〇〇人

ロ、事業費三六〇千円

(二)陸前高田市

イ、所要器材
バキュームカー延二〇台、トラック延二〇台、人夫二〇〇人

ロ、事業費二五〇千円

(三)釜石市

イ、所要器材
バキュームカー延四〇台、トラック延四〇台、人夫一五〇人

ロ、事業費二六七千円

(四)大槌町

イ、所要器材
バキュームカー延二〇台、トラック延二五台、人夫一六二人

ロ、事業費二二五千円

(五)宮古市

イ、所要器材
バキュームカー延三五台、トラック延六〇台、人夫二五〇人

ロ、事業費四八〇千円

(六)山田町

イ、所要器材
バキュームカー延三六台、トラック延一五台、人夫一七〇人

ロ、事業費三〇〇千円

(一)工事進捗率九七・五%

(二)工事進捗率一〇〇%

(三)工事進捗率一〇〇%

(四)工事進捗率九七%

(五)工事進捗率一〇〇%

自衛隊活動 一、自衛隊災害派遣 (一)派遣要請 (一)活動状況
    陸前高田市

岩手駐屯部隊
一〇〇人
五月二六日~五月三一日

衛生中隊
三〇人
五月二五日~五月三一日

第九混成団
一、五〇〇人
六月一日~六月二六日

陸前高田市

一七〇人期間要請のとおり

予防衛生中隊二一人期間要請のとおり

作業中

    大船渡市

岩手駐屯部隊
二八〇人
五月二四日~五月三一日

衛生中隊
三〇人
五月二五日~五月三一日


五一人
六月一日~六月六日

岩手駐屯部隊
一〇〇人
六月五日~六月一〇日

大船渡市

五〇七人期間要請のとおり

要請のとおり

予防衛生中隊
二一人
六月四、五日

作業中

    大槌町

岩手駐屯部隊
一三〇人
五月二五日~五月三一日

衛生中隊
五一人
六月一日~六月六日

大槌町

要請のとおり

予防衛生中隊
二一人
期間六月一日~六月三日

    山田町

岩手駐屯部隊
一〇〇人
五月二四日~六月三日

衛生中隊
五一人
六月一日~六月六日

山田町

二一〇人
期間五月二六日~六月三日

三〇人
期間六月一日~六月三日

     

(二)自主出動

釜石市 岩手駐屯部隊
八八人
五月二四日~六月三日

宮古市〃
六六人
六月一日~六月二日

商工対策 一、金融対策

(一)金融機関別復旧資金融資目標設定

イ、商工組合中央金庫三〇、〇〇〇千円

ロ、国民金融公庫二五五、〇〇〇千円

ハ、岩手銀行一、〇〇〇、〇〇〇千円

ニ、東北銀行二〇〇、〇〇〇千円

ホ、興産相互銀行五〇〇、〇〇〇千円

ヘ、中小企業金融公庫三八八、〇〇〇千円

ト、その他の金融機関一九〇、〇〇〇千円

合計二、八三三、〇〇〇千円

イ、六月一日災害融資相談所を大船渡市に設置
借入申込状況
大船渡地区一九件一一〇、六一〇千円
釜石地区一〃一〇、〇〇〇千円
大槌地区一〃 七、〇〇〇千円
計 二一件 一二七、六一〇千円

ロ、六月一日災害融資相談所を大船渡市に設置
借入申込状況
陸前高田地区一〇件三、二五〇千円
大船渡地区三三四件一一八、二〇〇千円
(審査済二〇件七七、二〇〇千円)
釜石地区一件二〇〇千円
大槌地区一三件四、二〇〇千円
山田地区一二二件三八、七六〇千円
(審査済六七件一八、七五〇千円)
計四八〇件一六四、六一〇千円
(審査済二七一件九五、九五〇千円)

ハ、貸付済七件二、八五〇千円

ニ、〃四件一、七〇〇千円

ホ、〃二三件九、五四〇千円

貸付済合計三四件一四、〇九〇千円(〇、五%)

  二、復旧資材対策あっせん

(一)応急仮設住宅用 (二)困窮者住宅用

(地区)(トタン板)(釘)(トタン板)(釘)

陸前高田市 一、四五二枚 五七〇kg 一、二六〇枚 四五〇kg

大船渡市 四、〇三六 一、六六〇 三、二二〇 一、一五〇

宮古市 九〇八 三五〇 八一二 二九〇

大槌町 一、〇四四 四五〇 七五六 二七〇

山田町 一、四九二 六一〇 一、二〇四 四三〇

計 八、九三二 三、六四〇 一六、一八四 六、二三〇

(市価の一割引) (市価の四割引)

(一)あっせん状況

イ、応急仮設住宅用
トタン板二、三五〇枚(二六%)
釘一、一五〇kg(三一%)
合板一、三〇〇坪
ラスボード七五〇〃
板ガラス六〇箱

ロ、トタン板、釘、線材その他の鋼材板ガラス、セメント、畳、布団等手配済、確保可能

農林対策 一、食糧需給対策

(一)食糧の緊急輸送及び配給

イ、精米緊急輸送
大槌町一六〇俵(九、五トン)

ロ、増配及び応急米の配給
増配六月末日まで一人二kg
炊出米の配給
陸前高田市一五九俵大船渡市三〇〇俵
釜石市四〃 宮古市一二一〃
大槌町二九三〃 山田町二二七〃
計一、一〇五〃

イ、八二俵輸送(需要を満たし完了)

ロ、配給券送付済

ハ、被災市町村の政府米保有状況(六・一現在)
山田町五九トン(〇、三月分)~宮古市一、五一八トン(三、〇月分)

ニ、被災地卸売業者の六月分買受代金六日~一〇日の延納措置了

  二、塩害除去対策

(一)要除塩面積

陸前高田市二四七、六ha 大船渡市二七一、〇ha
釜石市一一二、三〃 宮古市八八、〇〃
大槌町三五、二〃 山田町一〇四、五〃
三陸村一二、〇〃 野田村一六、〇〃
 

(一)工事進捗率

イ、水のかけ流し、一部石灰施用六四%

ロ、全面的石灰施用、排水施設の整備一五%

  三、資材のあっせん

(一)種籾の供給

陸前高田市五俵 宮古市三四俵 山田町三九俵

(二)苗の供給

陸前高田市三〇〇千把、大船渡市八千把、釜石市三〇千把、宮古市四〇千把、大槌町一〇千把、山田町六〇千把
計四四八千把

(三)種子あっせん

宮古市大豆一三俵小豆三俵
山田町〃一三〃〃一〃

(一)輸送了

(二)苗の供給割当(供給可能)

盛岡八七千把、花巻四九千把、北上一三〇千把、水沢五〇千把、江刺三七・七千把、一関四〇千把、千厩一〇〇千把、福岡二〇千把、秋田二〇千把
計五三三・七千把
輸送六月一〇日から

(三)輸送了

このほかそさい種子所要量を被災市町村に送付

  四、海岸保全対策

(一)山田町浦の浜

堤防(四〇m)樋門、潮遊場欠かい応急工事

イ、所要資材
空俵二、〇〇〇俵縄一五〇貫木材一〇石

ロ、所要人員五〇〇人

(二)山田町大浦

排水樋門、潮遊場欠かい応急工事

イ、所要資材
空俵一、五〇〇俵縄一二〇貫木材一〇石

ロ、所要人員三五〇人

(一)工事進捗率六〇%

(二)工事進捗率七一%

  五、農地及び農業用施設対策

(一)陸前高田市古川沼(第二線堤)応急仮〆切工事

古川沼四ケ所八四〇m欠かい仮〆切

イ、所要資材一三〇千俵

ロ、所要人員二二、四〇〇人

(二)野田村農地応急工事

耕地田四、二ha、土砂流入表土欠かい応急工事
所要人員三三〇人

(一)工事進捗率四九%

(資材輸送空俵等八九、二九六俵)

(二)工事進捗率六五%

  六、応急仮設住宅用原木の供出

(一)地区別所要原木数

宮古市 二九戸 二九〇石
大槌町 二七〃 二七〇〃
山田町 四三〃 四三〇〃
陸前高田市 四五〃 四五〇〃
大船渡市 一〇五〃 一、一五〇〃
計 二五九〃 二、五九〇〃

(一)確保状況(進捗率三三%)

確保了


交渉中

  七、木炭倉庫、製材所復旧工事

(一)木炭倉庫 一二棟 四〇〇坪

製材工場 四九〃 二、八五〇〃
計 六一〃 三、二五〇〃

(一)未着手

水産対策 一、養殖種苗の確保

(一)種がき

イ、総所要量 二一五、六〇〇連

ロ、早期所要量 四三、五〇〇〃

イ、確保数量 二一、五〇〇連(早期所要量の四九%)

ロ、残所要量は九月種を手配の見込

  二、漁業施設復旧資材のあっせん

(一)のり網

流失網 一〇、〇〇〇枚

(二)木材

イ、かき筏用原木 九三、六〇〇本

ロ、〃樽材 一二、四〇〇石

ハ、のり養殖用支柱 二八四、四〇〇本

ニ、漁船建造修理 二七、二〇〇石

ホ、共同非共同利用施設建築修理用 二〇、五〇〇石

(三)藁工品

わかめ包装用むしろ
緊急所要量 二、〇〇〇枚

(一)五、〇〇〇枚程度確保可能

(二)養殖用支柱を除き確保可能(国有林払下)
進捗率八〇%

(三)確保了(県漁連)

  三、緊急つなぎ資金対策 (一)所要見込額五〇〇、〇〇〇千円

(一)県預託金八〇、〇〇〇千円のうち四〇、〇〇〇千円預託 済(五〇%)

貸付決定額
信漁連 一〇、五〇〇千円
市銀 一九、二八〇〃
計 二九、七八〇〃(六%)

  四、漁港復旧事業

(一)釜石市小色護岸災害復旧工事

護岸一一m 盛土一〇〇m3

イ、所要資材土俵一七〇俵 シートパイル二〇枚

ロ、所要人員 二〇〇人

(一)工事進捗率(七五%)
  一、道路応急復旧工事

(一)陸前高田市 一一ケ所
大船渡市 六ケ所
宮古市 一三〃
大槌町 五〃
山田町八〃
計四五〃

 

 

(一)工事進捗率
陸前高田市五〇%
大船渡市〇%
宮古市三二%
大槌町五%
山田町五三%
  二、河川応急復旧工事 (一)陸前高田市一ケ所
釜石市一ケ所
大槌町一〃
計三〃
(一)工事進捗率
陸前高田市一〇〇%
釜石市二〇%
大槌町一〇%
  三、海岸堤防工事 (一)陸前高田市高田松原第一線堤復旧工事 (一)実施設計及び作業段取中
  四、港湾復旧工事 (一)久慈港 (一)工事進捗率二〇%
住宅対策 一、応急仮設住宅

(一)応急仮設住宅建設

陸前高田市一一五戸
大船渡四五戸
宮古市三三〃
大槌町三二〃
山田町四三〃
計二六八〃

(二)応急仮設住宅修理

陸前高田市三六戸
大船渡市一五九戸
宮古市一九〃
大槌町五六〃
山田町五五〃
計三二五〃

(一)工事進捗率

陸前高田市、大船渡市 五・三一着工三〇%
宮古市、大槌町 六・八着工

(二)調査中

  二、災害公営住宅

(一)災害公営住宅建設

陸前高田市四五戸
大船渡市一〇〇戸
釜石市八一〃
宮古市三〇〃
大槌町三〇〃
山田町二〇〃
計二四三〃

(二)災害公営住宅修理
大槌町三四戸
計八〇戸

(一)調査中

(二)調査中

  三、災害復興住宅

(三)災害復興住宅融資希望(住宅金融公庫)

災害復興住宅融資希望の表
市町名 建設 補修
戸数 金額 戸数 金額 戸数 金額
大船渡市 二四 七、九二〇 三八 六、〇九三 六二 一四、〇一三
陸前高田市 九二 二七、六〇〇 五二 七、八〇〇 一四四 三五、四〇〇
宮古市 六〇 一八、〇〇〇 五〇 七、五〇〇 一一〇 二五、五〇〇
山田町 二八 八、四〇〇 三五 五、二五〇 六三 一三、六五〇
大槌町 二五 七、五〇〇 三〇 四、五〇〇 五五 一二、〇〇〇
釜石市 二〇 六、〇〇〇 四八 七、二〇〇 六八 一三、二〇〇
二四九 七五、四二〇 二五三 三八、三四三 五〇二 一一三、七六三

(三)受付中

計画に対する進度
(計画) (融資希望) (進捗率)
建設 三五一戸 二四九戸 七一%
補修 三、八六三戸 二五三戸 六%

教育対策 一、教科書の供給

(一)教科書必要数

小学校 一、一四五人 九、一〇〇冊
中学校 六二七人 七、一〇七冊
高等学校 二八九人 八七一冊

(一)供給数

八、三二二冊 九一、五%
五、六四四〃 七九、四〃
六三二〃 七二、五〃

  二、障害物撤去 (一)宮古水産高校実習船鏡丸の撤去 (一)未着手

災害応急対策進捗概況 六月二五日現在

六月二五日現在の災害応急対策進捗概況表
区分 項目 計画(目標) 実施状況
地方税使用料等減免措置 一、地方税減免

県分

(一)昭和三五年度分

イ 県税の減免条例に基づく減免見込額

個人事業税三、五九一千円自動車税二、一六三千円
不動産取得税九二〃家畜税二八〃
小計五、八七八千円

ロ 昭和三五年度分で減免を見込まれる額(一般例分)

不動産取得税八、〇四七千円

ハ 市町村民税減免条例に伴い県民税の自然減免される見込額

個人県民税一、四八五千円
計イ+ロ+ハ 一五、四一〇千円

ニ 所得の減少による税の減収見込額(事業の休止による分を含む)

法人県民税一、八五七千円
法人事業税一三、一四一〃
遊興飲食税一、二九六〃
娯楽施設利用税五一六、二九九〃
計五三二、五九三千円

ホ 昭和三四年度から昭和三五年度に繰越した分に係る

徴収猶予等による減収見込額
計四、九一〇千円

ヘ 昭和三五年度分で徴収猶予等による減収見込額 計二五、二八七千円

昭和三五年度減収見込額
合計イ+ロ+ハ+ニ+ホ+ヘ 六一、九〇六千円

(二)昭和三六年度分

昭和三六年度分で減収を見込まれる額
個人県民税一、四八五千円
法人県民税四三七千円
個人事業税四、六六三千円
法人事業税二、六二二千円
合計九、二〇七千円

(三)昭和三七年度分

昭和三七年度分で減収を見込まれる額
個人県民税七四五千円
法人県民税二一八千円
個人事業税二、三三二千円
法人事業税一、三一一千円
合計四、六〇六千円
総合計七五、七一九千円

内訳
減免に係る分一五、四一〇千円
減収を見込まれる分三〇、一一二千円
徴収猶予に係る分三〇、一九七千円

市町村分

(一)昭和三五年度分

イ 市町村税の減免条例に基づく減免見込額

市町村民税一四、一二〇千円
固定資産税二五、三九九千円
国民健康保険税一六、七七四千円
小計五六、二九三千円

ロ 徴収猶予等による減収見込額

市町村民税六、七三〇千円
固定資産税一二、六三九千円
軽自動車税三七〇千円
木材引取税八六〇千円
国民健康保険税三〇〇千円
小計二〇、八九九千円
合計七七、一九二千円

県分

(一)手数料、減免見込額一、九八七千円
(二)授業料〃二、〇七一千円
合計四、〇五八千円

(一)県税条例の一部改正条例

六月定例議会提案

  二、使用料、手数料等減免

市町村分

(一)使用料、手数料、減免見込額二、四九六千円
(二)水道料〃二、二八七千円
(三)保育料〃四五千円
合計四、八二七千円

(一)県手数料規則による分

証明手数料条例及び手数料規則に定める証明手数料の減免規定の適用について六月四日県告示

災害救助 一、災害救助法の適用

(一)五月四日告示

イ 災害救助隊本部の設置

ロ 総合指導班の編成派遣

ハ 避難所の設置
大船渡市五ケ所、宮古市六ケ所、釜石市五ケ所、山田町八ケ所、大槌町四ケ所

ニ 炊出しの実施

ホ 物資の輸送、配布
毛布、タオル、シャツ、石けん、マッチ、ローソク等

(一)陸前高田市、大船渡市、釜石市、宮古市、大槌町、山田町

イ 厚生部長室、本部長副知事

ロ 四班 各班とも班長以下五人

ハ 法定期間一〇日間開設(釜石市は二日間)

ニ 釜石市、大槌町二二日完了、山田町二六日完了陸前高田市二七日完了、大船渡市、宮古市二九日完了

ホ 陸前高田市三、二六八点、大船渡市一六、四二六点、釜石市一、九六九点、宮古市一二、五三九点、大槌町二、九七二点、山田町二、六八〇点 計二九、六九二点

  二、見舞金品の受領、配分

(一)見舞金

イ 受領
県扱分九、八六一千円
六団体扱分九、九四一千円
計一九、八〇二千円

ロ 配分
陸前高田市一、四八〇千円、大船渡市四、五七〇千円、釜石市九一〇千円、宮古市一、〇〇〇千円、大槌町一、五四〇千円、山田町二、一二〇千円
計一一、六二〇千円

(二)物資
被服、寝具、日用品、食糧等受領の都度輸送配布

ロ 第一次六月三日~五日 厚生部長、日赤局長持参
第二次六月一五日 福祉課長持参

(二)陸前高田市トラック五台、大船渡市トラック六台、釜石市、大槌町トラック三台、宮古市、山田町五台計一九台

  三、災害対策本部の設置 (一)本部長、副知事、部員、部長、次長、教育長、警察本部長、自衛隊駐屯司令、事務局、局長以下一二人 (一)五月二七日正庁
毎日本部会議開催
衛生対策 一、医療救護班の派遣

(一)日赤救護班

陸前高田市一〇班、大船渡市九班、釜石市二班、宮古市二班、大槌町二班、山田町二班計二七班

(二)医療局救護班

大船渡市二班、宮古市三班、大槌町三班、山田町五班計二二班

(一)取扱患者数一、二七一人

(二)取扱患者数七七二人

  二、防疫活動

(一)所要資材

イ 石灰三九、八一六kg ロ クレゾール一、〇九四kgハ DDT二、三四三ガロン

(二)所要人員六六〇人

(三)事業費三、七三二千円

(一)作業進捗率

資材の調達輸送五月二八日了
作業六月三日了

  三、水道復旧事業

(一)大船渡市上水道配管流失部分の復旧工事

イ 盛川水管橋架設、赤崎地区配水管二三〇m布設、後の入川伏越分の復旧一〇m、配水管赤崎線の洗管四五〇m、消火栓の流失、破損部分の復旧五ケ所
ロ 事業費一、四〇〇千円

(二)山田上水道揚水ポンプ用モーター更新

イ 三〇馬力タービンポンプ用モーター購入等
ロ 事業費六〇〇千円

(三)陸前高田市気仙町簡易水道配水管復旧工事

イ 配水管三〇mの復旧
ロ 事業費一三〇千円

(四)宮古市上水道配水管破損修理

イ 宮古橋橋添架配水管破損部分取替
ロ 事業費五〇千円

(一)六月一日了

(二)五月二八日了

(三)五月二六日了

(四)五月二四日了

  四、清掃事業

(一)大船渡市

イ 所要器材、人員
バキュームカー延二台、トラック二三台、人夫三〇〇人
ロ 事業費三六〇千円

(二)陸前高田市

イ 所要器材
バキュームカー延二〇台、トラック延二〇台、人夫二〇〇人
ロ 事業費二五〇千円

(三)釜石市

イ 所要器材
バキュームカー延四〇台、トラック延四〇台、人夫一五〇人
ロ 事業費二六七千円

(四)大槌町

イ 所要器材
バキュームカー延二〇台、トラック延二五台、人夫一六二人
ロ 事業費二二五千円

(五)宮古市

イ 所要器材
バキュームカー延三五台、トラック延六〇台、人夫二五〇人
ロ 事業費四八〇千円

(六)山田町

イ 所要器材
バキュームカー延三六台、トラック延一五台、人夫一七〇人
ロ 事業費三〇〇千円

(一)六月三日了

(二)六月三日了

(三)六月一日了

(四)六月三日了

(五)六月三日了

(六)六月三日了

自衛隊活動 一、自衛隊災害派遣 (一)派遣要請 (一)活動状況
    陸前高田市

岩手駐屯部隊
一〇〇人
五月二六日~五月三一日

衛生中隊
三〇人
五月二五日~五月三一日

第九混成団
一、五〇〇人
六月一日~六月二六日

 

陸前高田市

一七〇人 期間要請のとおり

予防衛生中隊二一人期間要請のとおり

六月一日~六月一七日

    大船渡市

岩手駐屯部隊
二八〇人
五月二四日~五月三一日

衛生中隊
三〇人
五月二五日~五月三一日


五一人
六月一日~六月六日

岩手駐屯部隊
二五〇人
六月五日~六月二二日

大船渡市

五〇七人 期間要請のとおり

要請のとおり

予防衛生中隊二一人四月四・五日

要請のとおり

    宮古市 岩手駐屯部隊
六六人
六月一日~六月二日
   
    大槌町

岩手駐屯部隊
一三〇人
五月二五日~五月三一日

衛生中隊
五一人
六月一日~六月六日

大槌町

要請のとおり

予防衛生中隊二一人

期間六月一日~六月三日

    山田町

岩手駐屯部隊
一〇〇人
五月二四日~六月三日

衛生中隊
五一人
六月一日~六月六日

山田町

二一〇人期間五月二六日~六月三日

三〇人期間六月一日~六月三日

     

(二)自主出動

釜石市岩手駐屯部隊八八人 五月二四日~六月三日

商工対策 一、金融対策

(一)金融機関別復旧資金融資目標設定

イ、商工組合中央金庫三〇〇、〇〇〇千円
ロ、国民金融公庫二五五、〇〇〇千円
ハ、岩手銀行一、〇〇〇、〇〇〇千円
ニ、東北銀行二〇〇、〇〇〇千円
ホ、興産相互銀行五〇〇、〇〇〇千円
へ、中小企業金融公庫三八八、〇〇〇千円
ト、その他の金融機関一九〇、〇〇〇千円
合計二、八三三、〇〇〇千円

イ、六月一日災害融資相談所を大船渡市に設置
貸付済八件三七、八一〇千円
ロ、六月一日災害融資相談所を大船渡市に設置
貸付済四〇三件一八四、二九〇千円
ハ、貸付済七三件八七、一四〇千円
ニ、〃二八件一四、一〇〇千円
ホ、〃七一件二七、三七五千円
貸付済合計五八三件三五〇、七一五千円
(一二・五%)
  二、復旧資材対策あっせん

(一)応急仮設住宅用(二)困窮者住宅用

(地区)(トタン板)(釘)(トタン板)(釘)
陸前高田市一、四四四枚五七〇kg一、一五五枚四五〇kg
大船渡市三、五八〇〃一、六六〇〃二、九五三〃一、一五〇〃
宮古市九八七〃三五〇〃七四六〃二九〇〃
大槌町一、〇一四〃四五〇〃六九三〃二七〇〃
山田町一、三〇六〃六一〇〃一、一〇四〃四三〇〃
計八、三三一〃三、六四〇〃七、二五二〃二、九五〇〃
(市価の一割引)(市価の四割引)

(一)あっせん状況

六月一七日発送

農林対策 一、食糧需給対策

(一)食糧の緊急輸送及び配給

イ、精米緊急輸送
大槌町一六〇俵(九・五トン)

ロ、増配及び応急米の配給
増配六月末日まで一人二kg
炊出米の配給
陸前高田市一五九俵大船渡市三〇〇俵
釜石市四〃宮古市一二一〃
大槌町二九三〃山田町二二七〃
計一、一〇五〃

イ、八二俵輸送(需要を満たし完了)

ロ、配給券送付済

ハ、被災市町村の政府米保有状況(六月一日現在)
山田町五九トン(〇・三月分)~宮古市一、五一八トン(三・〇月分)

ニ、被災地卸売業者の六月分買受代金六日~一〇日の延納措置了

  二、塩害除去対策

(一)除塩面積

陸前高田市二四三、三ha大船渡市九一、〇ha積
山田町六〇、〇ha宮古市九二、〇〃
大槌町三三、〇〃野田村一五、〇〃
釜石市四一、七〃計五七五〃

(一)工事進捗率

イ、水のかけ流し、一部石灰施用七五%

ロ、全面的石灰施用、排水施設の整備四五%

  三、資材のあっせん

(一)種籾の供給

陸前高田市五俵、宮古市三四俵、山田町三九俵

(二)苗の供給

陸前高田市五七二千把、大船渡市一八四千把、釜石市一〇〇千把、宮古市九一千把、大槌町二二千把、山田町一三〇千把計九三三千把

(三)種子あっせん

宮古市大豆一三俵小豆三俵
山田町〃一三〃〃一〃

(一)輸送了

(二)苗の供給割当

盛岡一六〇千把、花巻一二四千把、北上二七一千把、水沢二三千把、江刺五九千把、一関六六千把、千厩一〇三千把、福岡二三千把、秋田四三千把、遠野四九千把、三陸五千把、大船渡七千把、計九三三千把

六月一〇日輸送開始

(三)輸送了

このほかそさい種子所要量を被災市町村に送付

  四、海岸保全対策

(一)山田町浦の浜

堤防(四〇m)樋門、潮遊場欠かい応旧工事

イ、所要資材
空俵二、〇〇〇俵縄一五〇貫木材一〇石

ロ、所要人員五〇〇人

(二)山田町大浦

排水樋門、潮遊場欠かい応急工事人

イ、所要資材
空俵一、五〇〇俵縄一二〇貫木材一〇石

ロ、所要人員三五〇人

(一)六月一三日完了

(二)六月一三日完了

  五、農地及び農業用施設対策

(一)陸前高田市古川沼(第二線堤)応急仮〆切工事

古川沼堤防四ケ所八四〇m欠かい仮〆切

イ、所要資材一七五千俵

ロ、所要人員自衛隊一九、六七〇人
地元応援二、〇〇〇人

(二)野田村農地応急工事

耕地二ha、土砂流入表土欠かい応急工事

所要人員三三〇人

(一)六月一六日完了

(資材輸送空俵等一七五、〇〇〇俵)

(二)工事進捗率六五%

  六、応急仮設住宅用原木の供出

(一)地区別所要建築用材数

宮古市三三戸三三〇石、大槌町三五戸三三〇石、山田町四三戸四三〇石、陸前高田市四五戸四五〇石、大船渡市二五戸一、一五〇石、
計二七一戸二、七一〇石

(一)輸送了
水産対策 一、養殖種苗の確保

(一)種がき

イ、総所要量二一五、六〇〇連

ロ、早期所要量四三、五〇〇〃

イ、確保了

ロ、残所要量は九月種確保可能

  二、漁業施設復旧資材のあっせん

(一)のり網

流失網一〇、〇〇〇枚

(二)木材

イ、かき筏用原木九三、六〇〇本
ロ、〃樽材一二、四〇〇石
ハ、のり養殖用支柱二八四、〇〇〇本
ニ、漁船建造修理二七、二〇〇石
ホ、共同非共同利用二〇、五〇〇石
施設建築修理用

(三)藁工品

わかめ包装用むしろ緊急所要量二、〇〇〇枚

(一)全のりから約五、〇〇〇枚無償交付見込他は融資により購入予定

(二)国有林払下により確保方交渉中

(三)確保了(県漁連)

  三、緊急つなぎ資金対策 (一)所用見込額五〇〇、〇〇〇千円

(一)県預託金八〇、〇〇〇千円のうち四〇、〇〇〇千円預託済(五〇%)

貸付決定額
信漁連五六、八二〇千円
市銀一四八、七〇〇〃
計二〇五、五二〇〃(四一%)

  四、漁港復旧事業

(一)釜石市小色護岸災害復旧工事

護岸一一m盛土一〇〇m3

イ、所要資材土俵一七〇俵シートパイル二〇枚
ロ、所要人員二〇〇人

(一)六・一完了
応急土工木事 一、道路応急復旧工事

(一)陸前高田市二ケ所
大船渡市二ケ所
宮古市二〃
大槌町二〃
山田町八〃
計二五〃

(一)工事進捗率
陸前高田市六・二五了
大船渡市九一%
宮古市六・二五〃
大槌町二五%
山田町六・二五〃

  二、河川応急復旧工事 (一)陸前高田市一ケ所
釜石市一ケ所
大槌町一〃
計三〃
(一)工事進捗率
陸前高田市六・五了
釜石市六・二五了
大槌町二〇%
  三、海岸堤防工事 (一)陸前高田市高田松原第一線堤復旧工事 (一)六・二五了
  四、港湾復旧工事 (一)久慈港 (一)工事進捗率七〇%
住宅対策 一、応急仮設住宅

(一)応急仮設住宅建設
陸前高田市四五戸
大船渡市一一五戸
宮古市三三〃
大槌町三二〃
山田町四三〃
計二七一〃

(二)応急仮設住宅修理
陸前高田市三六戸
大船渡市一五九戸
宮古市一九〃
大槌町五六〃
山田町五五〃
計三二五〃

(一)工事進捗率
陸前高田市六・二五了
大船渡市八〇%
宮古市三〇%
大槌町七〇〃
山田町三〇〃

(二)修理中

  二、災害公営住宅 (一)災害公営住宅建設
陸前高田市六〇戸
大船渡市一七〇戸
釜石市三六〃
宮古市三九〃
大槌町五〇〃
山田町六五〃
計四二〇〃
(一)調査中
  三、災害復興住宅

(一)災害復興住宅融資(住宅金融公庫)

災害復興住宅融資の表
市町名 建設(戸) 補修(戸) 計(戸)
大船渡市 一四八 五〇七 六五五
陸前高田市 五九 二三六 二九五
宮古市 四〇 四二八 四六八
山田町 七〇 九一四 九八四
大槌町 二三 七八〇 八〇三
釜石市 九八七 九八七
久慈市 一〇
種市町
野田村 一〇
三五一 三、八六三 四、二一四

(一)受付中

計画に対する進度
(計画)(融資希望)(進捗率)
建設三五一戸四三五戸一三五%
補修三、八六三戸四六五〃一二%

  一、教科書の供給

(一)教科書必要数

小学校一、二〇三人九、三五六冊
中学校六八八人七、〇六七冊
計一、八九一人一六、二四三冊

(一)六月一五日供給了

(大船渡災害誌)

(三) チリ地震津波災害対策に関する陳情書

五月二十六日陳情第一陣として小川副知事、川田土木部次長が調査資料と写真をたずさえて上京している。

復旧対策として伊勢湾台風にとった同様な災害復旧の各種特別立法を実現するよう強く政府、国会に働きかけている。

陳情書は次の通りである。

昭和三十五年五月

チリ地震津波災害対策に関する陳情書

岩手県

目次

災害写真

災害対策に関する陳情

陳情事項

応急対策

(1) 立法措置を要する事項

伊勢湾台風措置に準ずるもの

その他の特別立法措置を要するもの

(2) 予算措置を要する事項

(3) 政府の方針決定を要する事項

恒久対策

被害総括表

市町村別被害内訳表

昭和35年5月26日

殿

岩手県知事 阿部干一

岩手県議会議長 山崎権三

チリ地震津波による災害対策に関する陳情

5月24日早朝本州太平洋岸を襲つたチリ地震津波により、本県三陸沿岸各地は、一瞬にして交通、通信ともに杜絶する惨状を呈したのであります。

このため、県下における被害は、土木施設、農林業施設及び漁業施設並びに家屋等に対し、総額九、八〇三、一八七千円に達する損害を生じ、また人命においても、死者55名、行方不明6名並びに重軽傷者三〇七名、罹災世帯六、八三二世帯、罹災者総数三五、二七九人を数えるに至りました。

今回の災害に際しては、県は直ちに陸上自衛隊の出動を要請し、又米軍三沢基地軍用機及び航空自衛隊機による食糧の投下を依頼する等、なし得る限りの対策を講じ応急復旧に全力を傾注しつつありますが県並びに市町村の力をもつてしては、急速なる復旧は困難なる事情にありますので、政府並びに国会御当局の強力なる御施策御援助を仰ぐほか途なき次第であります。

つきましては、今次災害の惨状を御賢察の上、別記陳情事項に対し、適切なる御措置を賜わり一日も速かに復旧できますように御高配を賜わりたく、茲に資料相添え陳情申し上げる次第であります。

陳情事項

応急対策

(1) 立法措置を要する事項

(A) 伊勢湾台風措置に準ずるもの

災害対策費に関する左記事項についての国庫負担金及び資金の融通措置を伊勢湾台風の特別措置に準じ特別措置法の制定を図られたい。

厚生関係

1 災害救助費 母子福祉資金の貸付費、社会福祉事業施設の災害復旧費

2 福祉年金の特別支給

3 災害地における公衆衛生の保持等の費用

農林水産関係

4 漁港共同利用及び養殖施設の復旧費

5 農地、農業施設の復旧事業

6 塩害除去費

通産関係

7 中小企業者の事業協同組合等の共同施設の復旧費

8 中小企業者に対する資金融通

建設関係

9 土木施設復旧事業

10 災害公営住宅建設事業

労働関係

11 災害地における失業対策事業及び失業保険

文部関係

12 学校教育、社会教育施設(実習船等の産業教育施設設備及び給食設備を含む。)の復旧費

その他

13 市町村職員共済組合員の見舞金

(B) その他特別立法措置を要するもの

上記の伊勢湾台風の措置に準ずる特別措置法が制定されても、今次災害の実状にかんがみ、なお左記事項については充分の災害復旧対策が至難であるので特別法の制定を図られたい。

水産関係

1 水産施設中養殖資材、種苗、魚具、10トン未満の漁船及び小規模非共同利用施設の復旧に対して、伊勢湾台風の特別措置による共同利用施設及び養殖施設の復旧費に対すると同様の国庫補助をせられたい。

2 右記以外の漁船及び非共同利用施設の復旧に対しては、従前の例による天災法に基づく政令の限度額が寡少であるので、これを大巾に引上げる措置をとられたい。

通産関係

3 被災商工鉱業者に対し、「天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法」に準ずる立法措置を講じ、速かなる復旧を図るよう措置せられたい。

その他

4 災害関連事業並びに小災害復旧事業費について国庫補助の範囲を拡大せられたい。

(2) 予算措置を要する事項

今次災害の激甚なるにかんがみ、左記事項に関する国庫補助の措置及び資金の融通措置を講ぜられたい。

厚生関係

1 保育所等児童福祉施設の措置児童の徴収金を減免し措置費の国庫負担金の増額及び被災地域の臨時保育所の設置運営費に対する国庫補助並びに低所得階層に対する世帯厚生年金の国庫補助の増額

2 災害地域における清掃のための応急作業経費に対する国庫補助

農林水産関係

3 国有林野事業の繰上施行及び匡救土木事業の実施

4 再生産に必要な苗肥料、薬剤、農機具蚕種、家畜、家禽等の購入費、永年作物の樹勢快復、土壌改良に要する経費及びこれら資材等の輪送費に対する国庫補助

5 天災法による経営資金の融資

6 自作農維持創設資金の融資枠の拡大

通産関係

7 中小企業信用保険公庫の資金枠拡大による信用保証協会の保証能力の拡充と保証料の引下げ

8 被災中小企業者に対する中小企業振興資金につき、資金の増額による別枠の設定、貸付率二分の一を三分の二に引上げ、適用業種の条件緩和

建設関係

9 災害公営住宅の建設に当り木造のみならず中層耐火又は簡易耐火構造の住宅建設費に対する国庫補助

10 公営住宅の災害補修費に対する国庫補助

文部関係

11 罹災者の子弟に対し、育英資金の応急貸与及び給食費の国庫補助

税財政関係

12 国税の大巾減税

13 地方交付税の繰上交付並びに災害復旧費、災害応急費の増大に対する特別交付税の大巾考慮

14 災害復旧事業費及び応急工事費の地方負担額に対する全額起債の配分

15 借替債の許可

16 被害地の税の減収等に対する財源補てん

その他

17 港湾、道路、河川その他公共用地域内の沈船その他障害物除却費高率国庫補助

(3) 政府の方針決定を要する事項

被災地の速かなる復旧を期するため、左記事項について特別の措置を講ぜられたい。

厚生関係

1 生活保護法に基く被保護世帯に対する一時扶助費の増額

2 災害救助法に基く避難所の開設及び炊出し等救助期間の延長並びに応急救助の炊出し等の食品給与費単価の増額

農林関係

3 国有林より災害復旧用木材等の特別払下げ。

金融関係

4 農林漁業資金の償還金支払期限の延長及び利子の減免

5 農林漁業金融公庫、国民金融公庫、中小企業金融公庫、商工合組中央金庫の被災者に対する資金枠の増大と貸付条件の緩和、貸付利率の引下げ

6 北海道、東北開発公庫資金を被災工場の復旧費に対し融通を図るとともに、既に融資を受けているものの償還金の支払期限の延長

恒久対策

海岸保全

1 海岸保全事業については、津波対策事業として本格的に且つ全面的に全額国庫負担で短期間に完璧な保全を図るよう配慮されたい。

建設関係

2 防災都市化の促進について

被災都市の防災建築帯補助及び住宅金融公庫の中高層、耐火建築物融資制度の活用により、防災都市化の促進を図られたい。

水産関係

3 沿岸漁業振興事業の拡充実施の強化について

貝藻類の被害が甚大であるにかんがみ、長期に亘つて被災漁民の生活安定を図るため高率国庫補助による漁業振興事業を速かに実施できるよう措置を講ぜられたい。

4 漁港修築事業の促進について

漁港関係事業費国庫予算を大巾に増額し、漁船の保全策に万全を期することのできるよう漁港修築事業の促進を図られたい。

5 漁業共済制度の強化について

現在は漁業者の相互共済制度であるが、政府再保険制度を確立するともに漁業の共済掛金の低減と加入条件の緩和を図り急速に加入の普及徹底を促進できるよう措置を講ぜられたい。

被害総額表
罹災者 罹災者総数 三五、二七九人
罹災世帯数 六、八三二世帯
死者 五五人
行方不明 六人
負傷者 三〇七人
重傷 三〇人
軽傷 二七七人
被害額 総額 九、八〇三、一八七千円
建物関係 二、七二九、二七〇千円
土木関係 九一〇、〇三七千円
農林畜産関係 九二三、六〇三千円
水産関係 二、一〇〇、七三六千円
商工鉱関係 二、八四六、二七六千円
教育施設関係 二三、二〇四千円
公用及び公共施設関係 二六七、七三一千円
公営企業等施設関係 二、三三〇千円
区分別被害総額表
区分 種別 数量 被害額(千円)
建物 住家 全壊 四一一戸 六一六、五〇〇
流失 四七二 八四九、六〇〇
半壊 一、一〇〇 六六〇、〇〇〇
床上浸水 三、〇九六 四六四、四〇〇
床下浸水 一、五五七 一五、五七〇
六、六三〇 二、六〇六、〇七〇
非住家 一、七六〇 一二三、二〇〇
六、七〇〇 二、七二〇、二七〇
土木 河川 二六カ所 八四、七一〇
海岸 八〃 六八、一〇〇
道路 三九〃 四二三、四一八
橋梁 一〇〃 九、七五〇
港湾 一五〃 二八七、七八五
都市計画 二四〃 三六、二七四
一二二〃 九一〇、〇三七
耕地 農地 一、二四二ha 二一七、七〇〇
農業用施設 一三七カ所 二三八、八〇〇
  四五六、五〇〇
農作物 主要農作物 苗代 九八三a 五、八九〇
水稲 六二〇ha 六二、八四〇
雑穀 三六〇ha 二四、四六四
  九三、一九四
主要特作物   一二七、三〇二
  二二〇、四九六
林業 防潮林 三三カ所 三四、七二〇
一般林業施設 七一棟 九〇、五〇七
林産物   一一八、〇二〇
  二四三、二四七
畜産 家畜 大家畜三頭 二、一六〇
中家畜一九八頭
飼料 一、五〇〇俵 一、二〇〇
  三、三六〇
水産 漁港 七七カ所 二〇八、七五〇
漁業施設
(養殖施設)
二三、一〇六〃 二一〇、一二五
水産施設 一、五一八〃 六七二、七〇七
漁船 二、六二六隻 一六八、二五四
漁具 一、四九二件 四〇五、七四五
生産物その他   三七五、〇〇五
  二、一〇〇、七三六
商工鉱 工鉱業 一九四カ所 九九四、一九七
商業 九七五〃 一、八五二、〇七〇
一、一六九〃 二、八四六、二七六
教育施設 小学校 三〃 三、〇七五
中学校 一〃 一五〇
高等学校 五〃 九、五七九
私立各種学校 一〃 三、一〇〇
公民舘 七〃 六、七〇〇
一七〃 二三、二〇四
公用及び公共施設 庁舎及び附属建物 一五棟 四、九二一
社会及び労働施設   一、三一〇
鉄道施設 線路流失その他八・六K 一五四、五〇〇
電信電話施設 回線その他一、六五一回線 一〇七、〇〇〇
  二六七、七三一
公営企業等施設 水道事業   二、〇〇〇
病院事業   三三〇
  二、三三〇
合計   九、八〇九、一八七

※市町村別被害状況については省略する。(岩手県)

お問い合わせ

総務課 情報チーム 文書・広報係

電話:
0193-82-3111
Fax:
0193-82-4989

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